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評価を高める仕事術(2)「先が読めない」人は損をする

2009/12/22

 この連載では、「ダメに見せないことで評価を高める」ための仕事術を扱っている。前回は、ダメ評価につながる11のネガティブ特性について説明した。ネガティブ特性は以下の通りである。

  1. 先を読まない、深読みしない、刹那主義
  2. 主体性がない、受け身である
  3. うっかりが多い、思慮が浅い
  4. 無責任、逃げ腰体質
  5. 本質が語れない、理解が浅い
  6. ひと言で語れない、話が冗長
  7. 抽象的、具体性がない、表面的
  8. 説得力がない、納得感が得られない
  9. 仕事が進まない、放置体質
  10. 言いたいことが不明、論点が絞れない、話が拡散
  11. 駆け引きできない、せっかち、期を待てない

 今回から、11のネガティブ特性の具体的な説明と対策を説明していく。一つ目は、「先を読まない、深読みしない、刹那(せつな)主義」である。

現状起こっていることだけに反応する

 「先を読まない」とは「将来に向けて起こりそうなことを予想しない」という行動特性を指す。筆者の経験では、意図的に「先を読まない」人よりも「先が読めない」人のほうが多いと感じている。

 「深読みしない」とは「現状発生している事象を表面的にしかとらえず、その後ろに隠れている本質を無視する」という行動特性を指す。これも経験上、「深く読まない」人よりも「深く読めない」人のほうが多いと思う。

 「刹那主義」とは「今がよければそれでかまわず、先のことは考えない」という楽観的な行動特性を指す。本質的には「先を読まない」「深読みしない」と同じで、表現方法が異なるだけである。

 つまり、一つ目のネガティブ特性は、

現状起こっている(事象として見えている)ことにしか反応しない(または、できない)。将来起こり得る事象を予想し、それも考慮して行動することをしない(または、できない)

という行動特性を意味している。

 こうしたネガティブ特性を持つ人は、それが「ダメ評価」につながることを自覚した上で、早く矯正する必要がある。もしも、いつまで経っても矯正されないのであれば、マネジャーやリーダーはその人が「仕事を失敗させるリスク要因である」ことを常に意識しなくてはならない。

「見えていない事象を見る力を持つべき」

 筆者が30代はじめからビジネススキルを教える塾に通い、そこの塾長にさまざまな指導を受けたことは前回述べた。筆者が塾長によく言われたことの一つが「いま見えている事象だけで判断するのは禁物である。いま見えていない事象を見る力を持たなければならない」というものだった。

 仕事を進める際に、見えている事象に関して判断するだけでは十分でない。見えていない事象を含めて判断することが求められる。これが塾長が強調していたことだ。

 これを実践するのは簡単ではない。見えていない事象は、何しろ見えないのだから普段は意識できない(無意識である)ことになる。無意識なものを判断の材料として含めるのが非常に難しいことは容易に想像がつく。

 しかし、いま見えていない事象まで含めて判断できるスキルを持たない限り、自らの評価を高めることはできない。その例を挙げよう。

>>ケース1:「見えていない事象」が見えて、時間に...
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著者プロフィール

芦屋 広太(あしや こうた)
 システムアナリスト/教育評論家。SE,PM,システムアナリストとしてシステム開発・システム統合などを経験。この過程で調査・分析した内容を「ヒューマンスキル教育」としてモデル化。将来を担う人材研究に利用する。著書にITproでの連載をまとめた「ITエンジニアのための人を動かす9の基礎力と27のエクササイズ」(日経BP社),「ITエンジニアのための仕事を速くする7の基礎力と9のエクササイズ」(同),「「たった一行」で思いどおりに仕事を動かすメールの書き方・返し方(インプレスジャパン),「仕事を成功させる[芦屋式]コミュニケーション5つの技術」(ソーテック),「IT教育コンサルタントが教える 仕事がうまくいくコミュニケーションの技術」(PHP研究所),「SEのためのヒューマンスキル入門」(日経BP社),「Dr芦屋のSE診断クリニック」(翔泳社),「話し過ぎない技術(毎日コミュニケーションズ)」などがある。Twitter:@hongojk、facebook:kouta asiya(clinic@a-ron.net)。

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