筆者は今,ITproのRSSフィードを使った携帯電話向けウィジェット(以下,携帯ウィジェット)の開発にかかわっていて,年内にはお披露目したいと考えている。そんな事情があって,今回の「記者のつぶやき調査編」のテーマは「携帯ウィジェットの普及状況」にした。

 携帯ウィジェットとは,携帯電話の待ち受け画面上にアイコン状にして配置しておき,簡単に起動できるようにした小規模なアプリケーションのことである。iPhone,Android,Windows Mobileといったスマートフォン向けで多く開発されているほか,従来型の携帯電話でも,比較的新しい機種では携帯ウィジェットが利用できる。

 具体的にはNTTドコモの「iウィジェット」,auの「au oneガジェット」,ソフトバンクモバイルの「モバイルウィジェット」,ウィルコムの「ウィルコム ガジェット」などである。

 現在のところ,キャリア間での互換性はないが,Webプログラミングの標準技術であるHTMLやJavaScriptの知識があれば開発できるため,従来の携帯電話向けコンテンツやアプリケーションと違って,一般の開発者が比較的容易に開発できる状況になっている。

 携帯電話さえあれば使える携帯ウィジェットは,今のところ,最もユーザーの生活に密着したアプリケーションと言えるだろう。開発中のITproウィジェットも,ごくシンプルに仕上げて「意識せずに持ち運んでもらえるITpro」として,愛用してもらえたらと目論んでいる。

 今回の調査は「ITpro Research」に登録した回答者に協力を募り,Webサイト上のアンケートに答えてもらう形で実施した。2009年9月1日から7日の間に2017件の回答が集まった。回答者の9割強が男性,残りの1割弱が女性であった。年齢層では30歳代後半,40歳代前半,40歳代後半が多く,それぞれ2割程度を占めた。次いで30歳代前半と50歳代前半が1割強,50歳代後半と20歳代後半は5%程度だった。

携帯ウィジェット利用者は5人に1人

 回答者のうち携帯ウィジェットを利用している人は18%であった(図1)。「約5人に一人」が利用していることになる。今後普及する可能性は高いものの,まだメジャーとは呼べない存在,といったところだろうか。

図1●携帯ウィジェットの利用状況(N=2008)
図1●携帯ウィジェットの利用状況(N=2008)

 年齢別にみると,20歳代の回答者の2割強が利用しており,30歳代,40歳代は2割弱,50歳以上では13%程度の利用率だった(図2)。図では示していないが,携帯ウィジェットの利用率は女性が24%,男性が18%と,女性の方が高かった。

図2●年齢別にみた携帯ウィジェットの利用状況(N=2006)
図2●年齢別にみた携帯ウィジェットの利用状況(N=2006)