ケータイは今や最も身近なカメラであり,メールマシンであり,ブログツールであると言えましょう。

 気が付けば,ケータイのメモリーには,その時その場で撮影した画像や,メールでやりとりした画像がたまりにたまっているはずです。また,ケータイブログを楽しんでいる人なら,ネット上にも日に日にカワイイ写真やオモシロ写真が蓄積されていることでしょう。しかし,そんなケータイ写真の数々に愛着を感じつつも,わざわざプリントして楽しむ気分にまでは,私もナカナカならなかったのです。

 そんな私が衝撃を受けたのが,写真付きメールを送ってためていくだけで,簡単かつ安価に本格的なフォトブック=写真+言葉集を作ることができるサービス「チューミー」です。

 これは,もともと赤ちゃんや小さなお子さんを毎日ケータイで撮影しているママ向けのサービスです。一見,ブロガーやビジネスパーソンには無縁のサービスに見えるかもしれません。

 しかし,私も実際に「チューミー」でブログ写真集を作ってみて,大いに驚き感激しました。これこそ,多くの趣味的ケータイブロガーやビジネスブロガーが,ブログを何倍にも楽しめて活用できる新サービスなのです。

ケータイ写真ブログで,疲れたビジネスパーソンの心をストレッチ

 世代的にも仕事的にも,ケータイよりもパソコンになじみが深かった私は,当初ケータイの写真付きメールやブログを「使わず嫌い」でした。

 しかし,当コラムでもその絶大な効果をご案内の通り,ケータイブログを始めて早1年半。今やケータイブログは,私にとって「自分を取り戻す」ためのの欠かせない日課であり,簡単で有効な「心のストレッチ」であると確信しています。

 勉強会などでご一緒している友人や縁者曰く,「IT関連の仕事に従事している方は『うつ』になりやすいのでは」「会社によっては10人に1人か2人はメンタルヘルスの問題を抱えているらしい」とのこと。

 とかく,パソコンの使い手たるビジネスパーソンは「IT活用」と聞いただけで,とかく仕事に結び付けたくなるものです。生産的,効率的,合目的的でないものを,とっさに敬遠したくなるのが常です。

 ケータイブログは,言わば「その対極」にあるものです。仕事とは無関係で,趣味的かつ時間消費的,しかも感性と面白さ重視であればあるほど,実は「心が癒される」のです。しかし,その「無駄の効用」に気づいているITスペシャリストは少ないようです。

 私も,日々目についた「たわいもないものやこと」を発見するたびにケータイで写真を撮って,短いコメントと共に記録しています。誰のためでもなく,目的があるわけでもなく,ただ発信しています。これは,毎日の仕事に忙殺され,社会的な役割を果たすことに終始している私にとっては,まさに一服の清涼剤なのです。

 会社のホームページよりも,個人のブログをほめられた方が嬉しいのは,ブロガーなら誰もが体験していることでしょう。それは,組織ではなく,自分自身が認められると感じるからだと思います。さらに,私の場合は,社長ブログよりもケータイブログを面白いと言ってくださった方が嬉しいですし,その方を好きになって縁が深まることも少なくありません。まさに「生身の私」に共感してくれると同志だと感じるからでしょう。

 しかし,毎日ケータイブログに付き合ってくださる人はごく僅か。もっと多くの人にさりげなく「生身の私」を感じてもらう方法はないでしょうか?