オライリー矢野様より献本御礼。

ktkr.

ね、猫にまたたび状態ですにゃん。「アルファギークに逢ってきた」の脱稿後でよかった。前だったら見とれて仕事にならなかったはず。


本書「ビューティフルコード」は、38人のビューティフルコーダーたちによるコードとエッセイ。コード付きのアンソロジーとしては、空前絶後のクォリティじゃないかこれ。38人のうちわけは、以下の目次を参照のこと。

目次 - oreilly.co.jp -- Online Catalog: ビューティフルコードO'Reilly Media | Beautiful Codeをマッシュアップして作成
推薦のことば
訳者まえがき
序文
はじめに
1章 正規表現マッチャ
Brian Kernighan
2章 Subversionの差分エディタ:存在論としてのインタフェース
Karl Fogel
3章 私が決して書かなかった、一番美しいコード
Jon Bentley
4章 ものの見つけ方
Tim Bray
5章 正しく、美しく、速く(この順番で):XML検証ソフトの設計から
Elliotte Rusty Harold
6章 テストのための統合的フレームワーク:脆さから垣間見る美しさ
Michael Feathers
7章 ビューティフル・テスト
Alberto Savoia
8章 画像処理のためのその場コード生成
Charles Petzold
9章 下向き演算子順位解析
Douglas Crockford
10章 高速ビットカウントを求めて
Henry S. Warren, Jr.
11章 安全な通信:自由のための技術
Ashish Gulhati
12章 BioPerlにおける美しいコードの成長
Lincoln Stein
13章 遺伝子ソータの設計
Jim Kent
14章 エレガントなコードはハードウェアに合わせて進化する:ガウス消去法の場合
Jack Dongarra and Piotr Luszczek
15章 美しいデザインの長期にわたる恩恵
Adam Kolawa
16章 Linuxカーネルのドライバモデル:一緒に働くことの恩恵
Greg Kroah-Hartman
17章 もう一段の間接参照
Diomidis Spinellis
18章 Pythonの辞書実装:すべての人々にすべてのものであること
Andrew Kuchling
19章 NumPyの多次元イテレータ
Travis E. Oliphant
20章 NASAの火星探査機計画のための高信頼エンタープライズシステム
Ronald Mak
21章 ERP5:最高水準の適応性に向けた設計
Rogerio Atem de Carvalho and Rafael Monnerat
22章 スプーン一杯の汚水で
Bryan Cantrill
23章 MapReduceでの分散プログラミング
Jeffrey Dean and Sanjay Ghemawat
24章 美しきかな、並列
Simon Peyton Jones
25章 構文の抽象化:syntax-caseマクロ
R. Kent Dybvig
26章 労力節約のアーキテクチャ:ネットワークソフトウェアのためのオブジェクト指向フレームワーク
William R. Otte and Douglas C. Schmidt
27章 ビジネスパートナーをRESTfulにまとめ上げる
Andrew Patzer
28章 美しいデバッグ
Andreas Zeller
29章 エッセイのごときプログラム
Yukihiro Matsumoto
30章 世界につながる手段がボタンだけだったら
Arun Mehta
31章 Emacspeak:完全に音声のみのデスクトップ環境
T. V. Raman
32章 働くコード
Laura Wingerd and Christopher Seiwald
33章 「本」のためにプログラムを書く
Brian Hayes
『ビューティフルコード』日本語版発刊記念対談
久野靖 × まつもとゆきひろ「コンピュータサイエンスをなめるな!」
おわりに
著者・編者紹介
索引
著者あとがきに代えて -- 日本のみなさんへのメッセージ
訳者あとがき

仕事にならないわけ、わかるよね。

あまりにヤヴァイので、私は本entryを書いたら本書はご~るでんうぃ~くのおんせんりょこ~まで封印することに決めた。多分読む時期としても黄金週間中が最適だと思われる。文字通り黄金となること間違い無しだから。

「美しい」って何だろう。「美しいコード」って何だろう?読みやすいこと?わかりやすいこと?いや、美しいは無理に定義するより、それぞれ「これは美しい」というものを持ち寄ってもらって、それを鑑賞するにつきる。絵画でも文学でもそれは同じ、その意味において本書は「高校生のための三部作」のプログラマー版だといってもよい。

それにしても最近のオライリージャパンはすごいを通り越して恐ろしい。「ハイパフォーマンスWebサイト」が2,000円を切っていたのにもびっくりしたのだが、700ページ近い本書が4,000円しないのも驚きだ。原著が$44.99なのに。しかも、いつもの動物本よりフォントが一回り小さくて、紙は"Camel 3"(分冊されていないProgramming Perlの原著)なみに薄くして、類書なら400ページぐらいの厚さにまとめている。

一コーダーとして読まずに死ねない一冊ですな、こりゃこりゃ。

Dan the Ordinary Coder

編集部より:今回の記事は,小飼弾氏のブログ404 Blog Not Foundより編集し転載させていただきました。本連載に関するコメントおよびTrackbackは、こちらでも受け付けております。

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