書籍でも雑誌記事でも、企画を考えるのは、とっても難しいことです。一生懸命考えた企画が、あっさりボツになることも多々あります。今回は、そんなボツ企画の一部を紹介させていただきます。私としては絶対に売れる企画だと思っていたのに、出版社さんがダメだと言うのです。どこがダメないのか、皆さんのご意見をいただければ幸いです。


【タイトル】
IT業界転職読本
【キャッチコピー】
あなたの不安を一気に解消します
【読者ターゲット】
IT業界へ転職を目指す人
【内容】
私が、ある派遣会社で講義をしていたときのことです。受講者の中に、これからIT企業への派遣を目指す人が一人だけいました。彼は、講義内容がまったくわからず、とっても不安そうな顔をしていました。私は、他の受講者を帰して、彼だけのために講義をしてあげたい衝動に駆られました。たった1日の講義ですが、彼の不安を解消してあげたいのです。どうやって? それを本にまとめたいと思います。

【タイトル】
体で覚えるアルゴリズム
【キャッチコピー】
ソートもサーチも手作業でやればわかる
【読者ターゲット】
プログラミング入門者
【内容】
プログラミングを始めたばかりの人や、情報処理技術者試験を受ける人は、アルゴリズムが覚えられないと悩んでいます。プログラムを作っても、フローチャートを描いても、どうしてもピンと来ない。それなら、アルゴリズムを体で覚えましょう。紙と鉛筆を使って、手作業でソートやサーチのアルゴリズムをやってみましょう。

【タイトル】
ひととおり学べるシリーズ
【キャッチコピー】
知りたい技術のポイントを短時間でつかむ
【読者ターゲット】
ITエンジニア全般
【内容】
Javaの経験はあるが、.NETは知らない。パソコンの経験はあるが、汎用機は知らない。プログラミングの経験はあるが、ハードウエアは知らない。ITエンジニアの知識は、担当している業務内容によって偏るものです。自分が経験してない技術を知りたい。しかし、勉強するための時間が割けない。そんなITエンジニアに、知りたい知識のポイントだけを手短に提供するシリーズです。

【タイトル】
コンピュータはなぜ生まれたのか
【キャッチコピー】
実機と考案者の写真でつづるコンピュータの歴史
【読者ターゲット】
コンピュータに興味がある人全般
【内容】
コンピュータの誕生に関わった人たちの業績を、写真とともに紹介します。コンピュータは、多くの学者とエンジニアの英知の結晶です。考案者の顔を見て、実機を見て、その業績を知れば、ますますコンピュータに愛着を感じるはずです。

【タイトル】
IT企業3日間実習シリーズ
【キャッチコピー】
実習を通して楽しく技術を学ぼう
【読者ターゲット】
IT企業の新人および教育担当者
【内容】
IT企業の新人研修で使われている教材の多くには、演習問題はあっても、実習課題がありません。このシリーズは、データベース、ネットワーク、プログラミングなどの基礎を、それぞれ3日間の実習で学ぶための指導書です。

【タイトル】
コンピュータの社会科
【キャッチコピー】
歴史から仕組を知り、地理からビジネスを知る
【読者ターゲット】
IT業界人全般
【内容】
コンピュータの仕組を、その考案者とともに紹介します。これは、歴史に相当します。現状のコンピュータ業界の構造を、企業や製品とともに紹介します。これは、地理に相当します。歴史と地理なので、「社会科」というタイトルにしました。

 いかがでしょう。どれか「ぜひ読みたい」と感じた企画があったでしょうか? きっと、ないのでしょうね。だからボツなのですね。私としては、どれも素晴らしい企画だと思っているのですが...。