ここ数回は、シリコンバレーからレポートをしています。私がいるカリフォルニアのベイエリアでは、結構日本の製品を見ます。今回は、携帯電話などのアメリカの状況を書いていこうと思います。

   アメリカに来てまず驚いたのは、日本車が多いことです。数えた訳ではありませんが、半分以上が日本車のように見えます。特に、トヨタのプリウスは日本よりも多く見かけます。アメリカ製の車も日本製の車も皆左ハンドルで、今まで一度も右ハンドルの車を見ていません。デジカメも日本製品をよく見かけます。観光地などに行くと、日本製のデジカメを渡されて、写真を撮ってくれと頼まれたりします。

二極化している米国の携帯電話

   一方、日本製品をほとんど見かけないのが、携帯電話です。ここからアメリカでの携帯電話事情について詳しく書いていきましょう。まず、アメリカの携帯電話端末は二極化しています。1つは安くて低機能な端末、もう1つは高機能なスマートフォンです。

 

写真1●購入した「PalmZ22」
写真1●購入した「PalmZ22」
標準では英語しか使えませんが、フリーソフトを入れてPalm用にフォントをコンバートすれば、日本語も入力・表示できます。Palm用のソフトをインストールして使うこともできます。
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 安い携帯の中には、スーパーなどでプラスチックのパッケージに入れられ、プリペイド携帯として売られている製品もあります。一方、スマートフォンを使っているビジネスマンも多くいます。腰に携帯電話を入れるホルスターのようなものを付け、スマートフォンを入れている人をよく見かけます。何人かに見せてもらいました。PalmのTreoやBlackBerry、Windows Mobileなどの機種が人気のようです。

   スマートフォンを見せてもらって印象に残ったのは、ビジネスで使っているということです。特に、仕事のスケジュールの管理をしている人が多いことに驚きました。実際、街中でも通話している人よりも、スマーフォトンでスケジュールを確認している人を見ることの方が多いです。  

 私が日本で使っている携帯にもスケジュール管理の機能はあります。しかし、メニューの奥深くにあったり、あまり使いやすくなかったりするため、使っていませんでした。ところがスマートフォンはとても使いやすくできています。例えば、Treoは元々PDA用のOSを搭載しているため、スケジュール管理はお手の物です。ビジネスで使う機能に絞ってありますが、その代わりキビキビ動きます。一方、日本の携帯はエンターテインメント系の機能が充実しているように感じます。

 また、プログラミングをする者としては、プログラムが入れられるスマートフォンは魅力的です。日本の携帯でもJavaを使ったプログラムを入れる機能はありますが(私も蔵書管理アプリを作って使っています)、制限がきつかったり、起動が遅かったりして、イライラします。

 アメリカの携帯電話を見ていると、私も欲しくなってしまいます。しかし、ITpro Watcherのこのコラムで、「アメリカではMyloとSkypeだけで生活する」と宣言してしまったし、アメリカで携帯を契約しても日本に戻った後は使えませんので、ここはぐっと我慢します。代わりに、スマートフォンのTreoにも使われているPalmOSを搭載しているPDA「Palm Z22」を購入しました(写真1)。このPDAは英語版なのですが、フリーソフトとフォントを入れれば日本語の表示・編集ができます。これからこれを使って、スケジュール管理とタスク管理をしてみようと思います。

写真2●遊びに行った遊園地「グレートアメリカ」   写真2●遊びに行った遊園地「グレートアメリカ」
ここは、アトラクションがほぼ全て絶叫マシーン。写真のアトラクションは、丸太型の乗り物で水が流れる坂を落ちるため、びしょぬれになります。ただ、日射しが強いカリフォルニアではすぐ乾いてしまうため、皆気にしないようです。