はじめまして。坂下 秀と申します。縁があって,日経BPのITpro Watcherで記事を書かせていただくことになりました。よろしくお願いします。

はじめに

 記事に入る前に,少し,私の自己紹介をさせてください。

 1985年に大学を卒業後,Unixベースのパッケージソフトウエア会社で,カスタマサポートとマーケティングの業務を行うほかに,長くUnixシステム/ネットワーク管理を統括していました。その時の経験をアスキーのUnix Magazineで「ワークステーションのおと」というタイトルで2006年4月号まで連載しました。このパッケージソフトウエア会社を退職し,少し時間がたった2003年に株式会社アクタスソフトウエアを設立し,代表取締役社長となりました。

 現在は,社長業のほかに,相変わらず会社と自宅のシステム/ネットワーク管理も担当しています。そのほか,情報処理学会分散システム/インターネット運用技術研究会の幹事を務めさせていただいています。

 もう一つ,記事のタイトルについてです。編集部のご厚意で,私が長く書いていた記事のタイトルである「ワークステーションのおと」を受け継ぐ形で「ワークステーションのおと♯」(シャープ)とさせていただきました。

 「のおと」は,システム/ネットワーク管理のメモ書きというような意味での「ノート」を柔らかくした表現で,『「ワークステーション」の「音」』をいろいろと書くという話ではありません。ただ,連載第1回の記事(1988年11月ですからずいぶん前ですね)で,「ワークステーションのファンの音がうるさくて,ファンを外してみた」という話を書いたこと,その後も,たびたびコンピュータの音がうるさいという話を書いたために,「音について書くんだ」という伝説が生まれたようです。

 また「♯」については

  • 上で否定していますが,でも「のおと」が「の音」と読めることは事実
  • 以前よりも,よりおもしろい記事にしたい
  • MicrosoftのC#言語と似たところがあることから,Windows関連の話題も書いていきたい

 といった意味もこめて,このようにしました。

 前書きはこれくらいにして,本題に入りましょう。まずは,きっと,これからも話題にすると思われる勤務先のネットワーク構成を紹介します。