従来,マイクロソフト認定技術者試験はプロメトリック社が提供し,後にVUEが加わった。しかし,9月1日からはVUEが抜け,プロメトリック1社になった。ちなみにシスコシステムズの認定技術者試験は8月1日からVUEに一本化されているそうである。

 プロメトリックの場合,オンラインで受験申し込みをする場合は,(今のところ)3営業日以降の日程しか指定できない。たとえば,原稿執筆時点は9月19日(水)だが,祝日が含まれるため,Webで申し込めるのは25日以降になる。当日申し込みができる試験センターもあるが数は少ないし,Webからではなく試験センターに直接申し込む必要がある。一方,VUEは翌営業日どころか,翌日の受験ですらWebで申し込める。週末に営業している試験センターであれば,金曜に予約して土曜日の受験も可能である。

 また,ベータ試験を受験する場合,プロメトリックでは日本本社でしか受験できなかった(以前,改善の予定があると聞いたが最近は受験していないので分からない)。ただしVUEでベータ試験を受験したとき,得点の書かれていないスコア・レポートが出てきて窓口担当者が困惑していた。ベータ試験の受験会場が限られているのはこうした混乱を防ぐためであろう。

 ここから昔話である。MCP試験がスタートした当初,Web申し込みはできず,FAXをしてから電話をする必要があった(FAXだけでも電話だけでも駄目だった)。何度か電話したが,プロメトリックの対応はいつも横柄で驚いた。しかも,そのことをNiftyのフォーラムに書いたら,マイクロソフトからクレームが付いて,マイクロソフトに詫び状を書かされた。1996年の話である。数年後,「あれから対応が良くなった」という声も聞いたので,なにがしかの効果はあったのだろう。実際,1999年にWindows 2000のベータ試験を数科目受験したときの対応は悪くなかった。

 VUEが参入した当時,プロメトリックに比べて電話対応がずいぶん丁寧なので驚いた。うろ覚えで恐縮だが,申し込みのフリーダイヤルが確か0053で,会社の電話からは使えなかった。しかし,こちらの電話番号と希望する時間を電子メールで送ると向こうから電話をかけてくれた。

 調べてみると,当時入居していたところを含め,多くのオフィス・ビルでは,交換機が00で始まる電話をすべて001,つまりKDD(当時)の国際電話とみなす仕様だったらしい。総務からビル管理会社にクレームを付けてもらったが「対応できない」と言われたらしい。「交換機のプログラムを変えればいいのでは」と言うと「交換機のプログラムを変更できる人がいない」と言われたとか。本当だろうか。そして,今はどうなっているのだろう。

 もっとも最近VUEにコンタクトした同僚によると,担当者によっては自社の商品知識が十分ではない場合もあるらしい。同僚の対応を見ていないのに,ここでVUEを非難するのはフェアではないし,また詫び状を書かされるのも嫌なので詳細は書かない。

 それにしても思うのは,インターネットとWebシステムの進化である。いまや電話もFAXも不要である。試験会社はオペレータを雇う必要もない。オペレータと口論になることもない代わりにオペレータの人とちょっとした世間話をすることもない。気楽な反面,寂しい気もする。

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