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油野達也の「熱血!!第三営業部」

伝説のエンジニアに会いに行く

油野 達也=ITpro Watcher 2007/06/29

弱冠30代にして電通大の教授。
TIME誌のCoolest Inventions of the Year受賞。
情報処理学会論文賞受賞
MIT客員教授。
・・・・・そして「光学迷彩」を現実社会に出現させた天才。

伝説のクレイジーエンジニア、稲見教授とお会いしてきたのは一か月前。

ことの発端は7月に開催される当社イベントでの講演依頼。
SEもたくさん来場される予定(目論見でございます)なので、エンジニアが興味をもてて元気になる講演者ということでお声をかけさせていただいた。ビジネス系のソフトウェア構築も「こうあればいいのに」という意思を実現する仕事。稲見先生の「実現する力」に触れて心を動かしていただいてはどうだろう!と思ったのは他ならぬこの私。社内を説得するのに時間はかからなかった。マーケも営業も経営陣さえも「光学迷彩」のWeb動画にメロメロ。

ところが、である。どうやらスケジュールはOKのようだが、いざお願いしてみると、当のその先生から「どうしてそのソフト会社のイベントで私が話をするんですか?」という素朴な疑問をいただいた。そこで私の出番である。

そりゃ、表向きは「天才エンジニアの研究苦労話や裏話を聞こう!」ってとこなんだけど、実際は密かに抱く裏メッセージが私にはありまして、それについて話したところ笑顔で快諾をいただいた、というわけ。
で、今回はそのお話をしようと思う。(ああ、前置きがきっこほど長いですな)

以下はその内容を・・・

このイベントで紹介するのは当社のEAIパッケージとアライアンス製品群なのですが、そもそもEAIはコンピュータシステムを結合する目的で存在するということはご存じかと思います。しかし結合するということはなにがしかの共通化、標準化、並列化をいやがおうでも招きます。では、その先になにがあるのでしょうか? 卓越したユーザビリティは実現するかもしれません。TCOの削減もあるでしょう。

しかし、ちょっとまってください。それが本当の幸せでしょうか?
実現するとしても誰のための幸せでしょうか?

「ITユーザーのための幸せ」と答えることは簡単です。でもそれは事実でしょうか?
ところで、先生はこのパッケージプロダクト群を眺めてなにを思われますか?

私は、その一つひとつの背後にいるエンジニアの姿を思い浮かべます。お客様の使い勝手を一生懸命考えてる姿を、他製品と差別化するためのアイデアを絞ってる姿を、市場で評価されるためのあらゆる方策を練っている姿を、そして自らの考えを世に問う勇気を。

共通化、標準化、並列化はそんなエンジニアの輝きを否定することでもあります。なぜならそれは独自性、個性といった製品開発の大前提と相反するから。でも、つながなければいけないんです。お客様がそれを希望する限り。これはプロダクトのエンジニアに限らず、SIerのエンジニア、パワーユーザーにも同じことが言えるでしょう。

「つなぐ相手に合わせなさい、個性を捨てなさい。お客様のために」一見、それは正しいことです。でもそんな建前だけを押しつけて技術者たちの熱い想いが保てるでしょうか? 彼らのそれがなくなったとき、ITは進化する力を失うことに私たちは気づくべきです。そして、いままさにITのエンジニアたちはそれと戦っています。

そこで、その疲弊を吹き飛ばすくらいの高度な技術研究の成果を、困難な要素を踏まえながらも自分の思いを現実化する、そんな稲見先生の講演こそが、これからのIT業界のエンジニア、ITに携わる人たちを勇気づけるのではないか、そう思って先生に講演を依頼した次第なんです。

と、上記が私のふるった熱弁(をちょっと加筆した内容)です。

「つまり並列化へのジレンマなんです、先生」
「並列化、ですか?」
ここであえて標準化ではなく並列化という言葉を使った私に稲見先生はゆっくり微笑んで、聞いた。
「そうです、タチコマなんです」
私はあのSFに登場する人工知能の名前を出した。
「攻殻・・・機動隊ですか」
「ええ、そうです攻殻です」
「・・・では、私の出番ですね」

破顔一笑、最後はそんなユーモアを含んだ会話でOKをいただいた。
もちろん先生が攻殻機動隊というSFアニメのファンだということは知っていたんだけどね。

この項、終わり

~ふろく~
(以下は攻殻機動隊をご存じない方への解説です。私なんぞが満足に解説できるような作品ではないのでご存じな方はすっとばしてください。っていうか、Wikipediaみてくださいってば)

攻殻機動隊というのは国内のみならず全米でもヒットし、JMやMATRIXなどに多大な影響を与えたと言われてるアニメ大作。サイバーテロに対抗するSF警察アクションと言えばだいたいそんな感じなのだが、そこには下記のような根底に流れる世界観がある。

近未来、人間は情報端末としてのアダプタを外科手術で装備するのが当たり前になる。そこでは記憶は情報として一瞬にして転送できる。そこで得た情報は人間に膨大な記憶と疑似経験をもたらすが、それは人間同士の「差」をなくすことにつながる。

さらにテクノロジーの進化と外科手術の進歩は一部どころか体のほとんどを義肢、義体化した人間を生み出す。共通のボディに共有できる記憶。文明の進歩は人間に個を確立できなくなる状況を作り出し、人々はそれを畏怖するわけです。加筆よろw

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