今回は、Skypeに搭載されている機能「ムードテキスト」をご紹介します。ムードテキストは、自分の状態を公開できる機能で、ちょうど1年半前に公開された「Skype 2.0」に搭載されました。ムードテキストを設定しておくと、Skypeのユーザー名の後ろに状態を表示できます。例えば私は、「おなかがすいた」「新しいサービスを始めました」などといったメッセージを設定しています。「わざわざ皆にメッセージを送るほどでもないけれど見てほしい」といった場合に、ムードテキストは使えます。

 ところが、ムードテキストはあまり使われていないようです。その理由は、ムードテキストに気づかないからではないでしょうか。電話をかけようとしている時以外は、ムードテキストをあまり見ないからです。例えば、食事に誘おうとして電話をかけようとしている時に、相手のムードメッセージに「食べすぎた。げっぶ」と書かれていて電話をかけるのをやめるというのはあるかもしれません。これに対して、「ソフトウエア・テストをしてくれる人募集中」と書いておいたとしたら、きっと見逃されてしまいそうです。

 そこで、ムードテキストを見逃がされないようにするサービスが登場しました。今ユーザー数を伸ばしている「twitter」(http://twitter.com/)です。twitterは、Skypeのムードテキスト機能だけを抜き出してWebサービスにしたようなシステムです。自分のムードテキストが「follower」と呼ぶ人たちに通知されます。followerはあらかじめ登録でき、私は友人やネットの有名人などをfollowしています。登録した自分のページを見ていると、友人や有名人の今の情報がどんどん届きます。このtwitterは私のお気に入りのサービスで、私もtwitterに登録して皆の更新を見ています。ただしtwitterはWebアプリなので、何度もWebサイトを見るのは面倒です。できれば、Skypeだけで完結してほしいと思ったりします。

Skypeでtwitterをチェックしよう

写真●myloでもtwitterが使える
写真●myloでもtwitterが使える
SkypeかGoogleTalkで通知を受けられ、Webから過去ログが読めます。
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 そんな人のためのソフトウエアがいくつかあります。ここでは二つほど紹介しましょう。一つはbopperさんが作った「twitter4skype」(http://k2works.sub.jp/twitter4skype/jp.html)です。これは、twitterの更新をSkypeに転送してくれるサービスです。これを使えば,twitterの更新をSkypeで見られます。

 二つめは、私が作った「Skitter」(http://ikejisoft.com/?Skitter)というソフトです。このソフトは、「そもそもtwitterなんか使わなくても、状態の更新情報さえ見らればいいんじゃないか」と考えて作りました。Skitterを起動しておくと、Skypeの状態を変更した人をtwitterのページのような見せ方で見せてくれます。

 Skitterは、SkypeAPIを利用して作りました。SkypeAPIを使えば、Skype自身の機能ではちょっと足りない場合にも、機能を追加できます。このように、Web2.0系サービスの一つの特徴であるAPI公開は、ユーザーに自由を与えてくれます。