最近久しぶりにLinux(CentOS)をインストールする機会がありまして、いつの間にかLinuxにもLVM(論理ボリュームマネージャ)が導入されていることを知りました。LVMを使うとソフトウェアRAIDが組めたりパーティションのサイズを変えられたりできるので便利といえば便利です。が、最近ちょっとした事件がありました。オペミスでOSが死亡してしまい、データだけでも救出しようとしたときの話です。旧来の方法であれば、別HDDにLinuxを入れて、OSが死亡したHDDのデータ用パーティションをmountすれば簡単にデータが抽出できたのですが、LVMだとちょっと面倒くさいです。そこで今回はLinuxでLVMのデータを抜き出す方法をまとめてみました。

LVMについて

これからやろうとする作業がちんぷんかんぷんにならないためにも、まずはLVMが何かを知っておいたほうがよいです。とは言えここをご覧になっている方の中には緊急事態なときにここにたどり着いた方も多いでしょうから簡単に触れておきます。

まずLVMには3つの構成要素、PV(PhysicalVolume),VG(Volume Group),LV(Logical Volume)があるのを押さえましょう。意味は読んで字のごとくです。scanしてみるとこんな感じです。



dfを実行してみるとこんな感じです。



LVMは「/dev/mapper/VolGroup00-LogVol00」のように見えます。すなわちLVMでは、PV作って、VG作って、LVまで作らないとmountできないというわけですね。

同じVG名がついてしまっている場合

さて、OS用HDDとデータ用HDDをそれぞれ取り付けてLinux起動し、vgscanをしてみると本来であれば両HDDのVG情報が認識されてくるんですが、もし「VolGroup00」1つしか認識されてこないとしたら、それは両HDDでそれぞれ同じボリュームグループ名が付いてしまっている状態です。OSインストール時に何も考えずにインストールしてしまっている多くの人は大抵ここで問題となります。そのような場合はどちらかのボリュームグループ名を変更してあげる必要があります。

この場合いろいろ探した中で一番簡単だと思われるのがFedoraCoreのレスキューCDを使う方法です。データ用HDDだけを取り付けレスキューCDを立ち上げます。そして



とします。

LVMのマウント

OS用HDDとデータ用HDDをそれぞれ取り付けてLinux起動し、vgscanをしてみてうまくVG情報が見えれば成功です。そうしたら



でデータが見えたら大成功です。LVM、便利だけど面倒ですね。