サーバ設定に慣れた人であれば、ついついDBサーバにもNTP等を使って時刻を自動調整してしまいたくなります。しかしDBの中には下手に時刻合わせをしてしまうとシステムダウンしてしまうものもあるので気をつけましょう(経験者談)。
時刻合わせとDBダウンの関係性
時刻合わせと言っても、現在時刻より先に進むパターンと過去の時刻に戻るパターンがあります。ほとんどのDBでは前者のパターンでは問題がないと思われます。しかし気をつけなければならないのは後者のパターンです。時刻が過去に戻るとDBによってはシステム不整合と検知されダウンしてしまうものがあります。
DB時刻の合わせ方
一番安全なのは、全システムを止めた上で時刻を合わせることです。しかし滅多に止められないシステムもあるかと思います。そんな場合はそれは時刻の進行を止めてしまうかもしくは時刻の進行をゆっくりにしてしまうことでなだらかに時刻調整するという裏技があります。
WindowsであればTimeサービスでは時刻のずれが3分以内の場合は時刻の後戻りを発生させずに時刻を同期するようになっているそうです。またLinuxであればntpdではslewモードを使えば時刻の後戻りを発生させずに時刻を同期してくれるそうです。これらを使えば比較的安全に時刻合わせができます。
ただし時刻のずれがあまりにも大きすぎる場合、WindowsのTimeサービスだと時刻の後戻りが発生する点、ntpdだと時間が戻るのがゆっくりなので数年経たないと戻らない点だけ注意するようにしてください。
※おまけ
これはDBサーバに限った話ではないのですが、全てのサーバできちっと時刻合わせをすると見られる(かもしれない)障害というのがあります。全てのサーバで同じ時刻に動き出すスクリプトがあった場合、時刻合わせの前だと適当にばらけて開始していたのが、時刻合わせ後は全てがジャストに動き出します。その結果、例えばネットワーク経由で親サーバにデータを送信するようなスクリプトの場合は親サーバや途中経路のネットワークがパンクする場合があります。また、これは滅多にないとは思いますが同時使用電力量が一気に跳ね上がるのでブレーカーdownする場合もあります。ご注意ください。