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タイトル:漁師コンピュータ
投稿者:高橋信頼(0x20歳台)
出典:オリジナル

 半導体微細加工の限界がささやかれる中、これまでのコンピュータと根本から異なる、新たな計算原理に基づいたコンピュータの可能性に対し注目が集まっている。その新たな計算原理とは「漁師コンピュータ」である。

 漁師コンピュータは、多くの魚からなる魚群を様々な状態の重ね合わせとして捉え、群れを泳がせることで複数の計算を同時に実行する。漁師が網で魚群を捕らえ、漁船に引き上げた瞬間に、状態の重ね合わせであった魚群の確率関数は水揚げへと収束し、計量可能になる。これが漁師コンピュータの原理である。特に、地引網により深海魚を捕獲することで実現する漁師アンコウは、「究極のアンコウ」として東西新聞の山岡士郎記者にも絶賛されている。

 しかし、実用化までには解決しなければならない課題も多い。漁師トンネル効果により魚が網をすり抜けてしまう問題もその一つだ。より深刻なのは、水揚げされた魚がシュレーディンガーの猫に掠め取られてしまう現象である。シュレーディンガーの猫は漁師コンピュータの原理の根本に関わる存在であり、その克服は漁師コンピュータを実現するための最大の障壁であるとされる。

 漁師コンピュータと相補的な存在とされるのが「猟師コンピュータ」である。獲物の足を数えることによりツルカメ算を解くことが可能になると考えられている。ある特務機関で猟師コンピュータの原理に基づいた「MAtaGIシステム」の開発が進められているとも言われるが、その実態は謎に包まれている。

※高橋さん、いつも楽しいネタをありがとうございます! A市とB市の合併によって誕生した「両市コンピュータ」なんちゃって。


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