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エンジニアのための視覚伝達デザインの法則

誰がデザインを決めるのか?

熊谷 淳一=ITpro Watcher 2006/07/25 日経ソフトウエア

 良いデザインを提案する責任はデザイナーにありますが,良いデザインを世に出すのはクライアントの責任です。デザイナーがどんなに良いデザインを作って提案しても,クライアントのまと外れな要求によって,デザインが悪い方向に改悪されていくのはよくあることです。

それは誰のためのデザインか

 うちの社長は赤が好きだから,赤いデザインにしてほしいとか,他社がこうやっているから,それと同じようなデザインにしてほしい,(担当者である)私はこういう感じが好きなので,そのようなものにしてほしい…。

 誰のために,何の目的で,デザインを必要としているのか,あまりよくお考えになっていないクライアントからは,よくこのようなコメントをいただきます。

 社長のためにデザインをするのか,担当者の好みに合わせてデザインをするのか,売れなくても効果がなくてもそれで良いのならば,言われた通りに作って納めて仕事は終わりなので,デザイナーにしてみれば楽です。でも,むなしさが残ります。

 世の中の人々にとって役立つデザイン,すてきなデザイン,喜ばれるデザインを提供できることが,クライアントにとっての利益ですし,私たちデザイナーもやりがいを感じるのです。ですから,要望通りのデザインを作ってお見せするときに,おすすめのデザインも提案して一生懸命に説得します。もちろん,それでも決まらない場合は,それはそれでやむを得ませんが…。

デザインを決めるのは経営判断

 良いデザインをデザイナーに作らせるのも,クライアントの仕事です。

 「何でも良いからカッコイイ物を作って」「他社がやっていない物をやって」「私はデザインのこと,あんまりよくわからないからお任せします」…といったセリフをよく耳にします。しかし,カッコイイというのは人それぞれ感覚が違いますから,私はクライアントの言う“カッコイイ”というのはどのようなイメージなのか,様々な資料を持って確認します。

 「何でも良いから,お任せします」と言われても,まず間違いなく何でも良くないし,お任せしていただけません。なので,イメージの擦り合わせを徹底的に行ってから制作に取りかかります。クライアント側の問題点や要望がはっきりしていないと,その解決方法の答えも見つかりにくくなってしまうのです。

 どのようなデザインがビジネスに成功をもたらすのか――それは,まさに経営判断と言ってもよいのです。担当者はぜひそのくらいに考えて,デザインを決定してほしいと思います。

 例えば,アサヒビールの「アサヒ本生」という真っ赤なラベルの発泡酒があります。ラベルの色を決定するときに消費者にアンケート調査したところ,なんと赤い色は最下位だったそうです。しかし,企業の決断として赤い色を選んだのです。結果は,強いブランディングの確立に成功し,大いに売れました。消費者の声が正しいとは限らない好例でしょう。むしろ,アンケート通りにすると,こけることも少なくないのがマーケティングの難しいところです。

 デザインの決定は,デザイナーがうまくクライアントを言いくるめて,自分のおすすめ案を決めさせることではありません。まして,クライアントが独善的に決めることでもありません。

 視覚伝達スキルの専門家であるデザイナーと,経営的な意思と思考を持った担当者とが協力し合って,何が問題でどうすれば問題を解決できるのか,ディスカッションを重ねて,最後は経営判断として決めることだと思います。

 エンジニアの方も,Webデザイナーと一緒にプロジェクトを進める場合,どうか外注とか業者などといった見方ではなく,co-workerとして専門家をうまく利用していただきたいと思います。


co-workerとして一緒に作業ができないようなデザイナーも確かに存在します。デザイナーの意識や技術が低い場合,どうやってつき合っていけばよいのか,別の機会にお話ししたいと思います。

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