「がんこや かるがん」のラーメン。筑波大学近くのラーメン屋ではいち押しです。
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 「Skypeエコシステム」という言葉をご存知でしょうか? 私が初めて聞いたのは,昨年開催された「Skype Conference 2005」というイベントの講演でした。Skype社の岩田真一さんが,Skypeエコシステムを解説していました。

 Skypeエコシステムとは,Skype社とほかの会社が一緒になって,Skype関連の製品や機能を開発しようという考え方です。Skypeは,組み合わせて利用できるソフトや機器が増えると,どんどん便利に,そして使いやすくなります。Skype社だけが作るのでは限界があるので,パートナを探しているということでした。

 私は,この考え方がイマイチ理解できませんでした。話としてはわかるのですが,エコシステムって効果があるのか,具体的なイメージが浮かばなかったのです。しかし今年になって,「やっぱりSkypeエコシステムってすごい!」と思えるようになってきました。それは,Skypeエコシステムの成果が出てきたからです。例えば日本では,バッファローやライブドアなどと提携し,バッファローからはSkype対応のヘッドセットやハンズフリーホンなどが登場しています。

 中でも,「Skypeエコシステムって本当にすごい」と思ったのは,Skype社とIntel社の提携です。Intel社がプロセッサのノウハウを駆使して,Skypeのソフト処理を速める技術を開発したのです。

 Skypeを使うと,PCに負荷がかかります。音質をよくするために高圧縮のコーデック(音声符号化方式)を採用したり,盗聴されても内容がわからないように音声データを暗号化したりしているからです。特に複数人で同時に通話すると負荷が大きくなるので,Skypeでは同時通話数を最大5人に制限しています。

 ところが,Intel社が魔法のステッキをSkypeに振りました。Intel社の最新プロセッサ「PentiumD」では,Skype処理を高速化できるようにしたのです。SkypeもPentiumDを認識すると,最大5人という制限を外すようにしています。

 早速,私はPentiumDを搭載した最新PCで実験してみました。「Skypeやろうぜチャットフォーラム」で参加者を呼びかけ,集まった9人で同時に通話してみたのです。

 実験は成功。これまで5人しかできなかった同時通話が,9人でもラクラクできるようになりました。それでも,プロセッサ性能の半分程度しか使っていません。厳密な実験とは言えませんが,こんなに簡単に9人で高音質の同時通話ができたので,とても驚きました。これからどんなSkypeエコシステムの効果が出るか,楽しみです。