ハイレベルのネットワーク技術者(例えばL3以上のレイヤーを経験していてかつある程度ネットワークデザインをできる人材)を採用したくても全然みつからないです。何故ハイレベルのネットワーク技術者がなかなかみつからないのか。今回はこの理由を考えてみました。

仮説1:ネットワークは職人の世界であり、かつその寿命が短いから
本格的なネットワーク設計・構築は職人技と言えますが、一人前になるまでにはどうしてもある程度の修行期間が必要になります。

先輩の技を盗みながら修行し本格的に仕事を任せられようになるにはどうしても数年かかります。例えばある程度のレベルに達するのが20代後半としましょう。他の業界のいわゆる職人と呼ばれる人達であれば、一人前になったら引退まで職人を続けるのが普通ですが、IT技術者の場合は30代にもなると収入アップのために管理職になったりコンサルタントになったりします。すなわちハイレベルのネットワーク職人の実労働期間はたかだか数年程度であると言えます。転職市場にハイレベルのネットワーク職人がいないのがよくわかります。

仮説2:ハイレベルのネットワーク技術者は引き抜かれるから
転職の理由は様々ですが普通は自己都合による転職が大多数だと思います。それに対してハイレベルのネットワーク技術者は引く手あまたなので、自己都合による転職よりかはスカウトや知人からの紹介で転職が決まる率が高そうです。すなわちハイレベルのネットワーク技術者はそもそも転職市場に出回らないということになりそうです。

仮説3:ハイレベルのネットワーク技術者は保守的である
世のハイレベルのネットワーク技術者達はネットワークに関わっていられれば幸せで転職なんて全然考えていないかもしれません。ましてや転職したらひょっとしたら大好きなネットワークに関われなくなるかもしれないというリスクまで考えると転職なんてとんでもないと思うのかもしれません。

 というわけで、ハイレベルのネットワーク技術者がどうしても必要なのであれば、見込みがありそうな人を一から育てるか、もしくは知人のツテを探すしかないのかもしれないです。なかなか難しいところですね。