写真1:DiXiM DMAでポッドキャストのRSSを表示している画面
写真1:DiXiM DMAでポッドキャストのRSSを表示している画面
[画像のクリックで拡大表示]
写真2:ポッドキャストを再生している画面
写真2:ポッドキャストを再生している画面
[画像のクリックで拡大表示]
写真3:Webサイトを表示している画面
写真3:Webサイトを表示している画面
[画像のクリックで拡大表示]

 デジオンは,ホーム・ネットワーク規格に対応したデジタル家電(テレビやメディア・プレイヤー)向けのミドルウエア「DiXiM DMA Platform」の最新版を「2007 International CES」で発表し,公開した。RSSやWebに対応したことが特徴で,さらに「1個20ドル以下の低価格なプロセッサでも,高機能なホーム・ネットワークを実現できる」(同社の染谷裕取締役)。

 DiXiM DMA Platformは,「DLNA」などのホーム・ネットワーク規格に対応するための通信機能や,「Windows Media Center」「Intel Viiv」といったメディア・サーバーのコンテンツを読み出すブラウザ機能,著作権保護機能によって暗号化されたコンテンツを「DTCP-IP」を使ってネットワーク経由で再生するメディア・プレイヤー機能,これらを総合的に管理するユーザー・インタフェース--を備えたミドルウエアである。アイ・オー・データ機器のメディア・プレイヤー「AVel LinkPlayer」や,ソニーの「RoomLink」に採用されていることで知られている。

 同社が今回発表した新バージョン「DiXiM DMA Platform 3.6」は,新機能としてポッドキャストに対応したほか,Webブラウザを搭載した。写真1のように,ポッドキャストのRSSフィードを登録しておけば,写真2のようにテレビを使ってポッドキャストを再生できるようになる(テレビにはDiXiM DMAを搭載したメディア・プレイヤーが接続されている)。写真3は,Webブラウザを使って「Googleニュース」を閲覧している画面。

 メディア・プレイヤーに必要とされるハードウエアの標準仕様については, 米Sigma Designsの「EM8622L」,128Mバイトのメモリー,16MバイトのフラッシュROMを挙げている。

 デジオンでは現在,次期バージョン「DiXiM DMA Platform 4.0」も開発中。「当社の仕事は,セット・メーカー(家電メーカー)の要望に応じて,ホーム・ネットワーク・ソフトを提供することであり,メーカーによってかなり異なる要望に柔軟に対応できるよう,新バージョンではアーキテクチャを一新して,モジュール化を図った」(染谷取締役)という。

 このほか,DVD/ハードディスク・レコーダーなどにネットワーク経由で接続する「増設ストレージ」を開発するためのミドルウエア「DiXiM SSP(Storage System Products)」も発表している。DiXiM SSPを使うと,NAS(ネットワーク接続ストレージ)の機能を搭載したDLNA対応メディア・サーバーを開発できる。「今年のCESの目玉は,米Microsoftの『Windows Home Server』だったと思う。DiXiM SSPは,Windows Home Serverとほぼ同じ機能を,より安価なハードウエアで実現できるミドルウエアであり,パソコンやメディア・サーバーのネットワーク経由での自動バックアップなどにも対応する」(染谷取締役)と述べている。