1TBのハードディスク「Deskstar 7K1000」
1TBのハードディスク「Deskstar 7K1000」
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米サンディスクが展示した、1.8インチHDDと同等サイズの32GBのSSD
米サンディスクが展示した、1.8インチHDDと同等サイズの32GBのSSD
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台湾エーデータ・テクノロジーは、1.8インチHDDと同等サイズで64GBのSSDを参考出展
台湾エーデータ・テクノロジーは、1.8インチHDDと同等サイズで64GBのSSDを参考出展
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ディスプレイ付きSDメモリーカード。ユーザー名を2文字、空き容量を4桁表示可能
ディスプレイ付きSDメモリーカード。ユーザー名を2文字、空き容量を4桁表示可能
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ディスプレイ付きUSBメモリーは太陽光で発電
ディスプレイ付きUSBメモリーは太陽光で発電
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 2007年1月8日(米国時間)から米ラスベガスで開催中の「2007 International CES」の展示会場では、大容量フラッシュメモリーの展示が目を引く。ハードディスクとほぼ同じサイズの製品も複数出展されており、ハードディスクの置き換えを進める構えだ。その一方で、単体で1TBの容量を持つハードディスクもお目見えした。

 1TBのハードディスク「Deskstar 7K1000」を展示しているのは、日立グローバルストレージテクノロジーズ。単体のハードディスクでこれだけの容量を実現したのは世界初だという。大きさは3.5インチで、垂直磁気記録方式を採用。シリアルATAまたはUltraATAのインタフェースを備える。価格は399米ドルで、1GB当たりに換算すると40セント。ゲームユーザー向けなどハイエンドなパソコンや、外部ストレージへの用途を見込んでいる。国内でも、2007年第1四半期に出荷開始される予定だ。

 こうしたハードディスクの座を狙うのが、磁気ディスクの代わりにフラッシュメモリーなどを採用した、いわゆるSolid State Disk(SSD)。今回のCESでは、米サンディスクが1.8インチのHDDと同等サイズの32GBのSSDをOEMメーカー向けに出荷開始したことを発表。インタフェースにはシリアルATAを採用しており、既存のハードディスクとの交換が容易だ。同社のブースでは、磁気ディスク搭載のパソコンとの性能比較を披露。パソコンの起動のみならずシャットダウンも大幅に高速化できること、消費電力を低減できることをアピールしている。説明員によれば、この製品を採用したパソコンが数カ月以内にも登場するという。

 台湾のエーデータ・テクノロジーは、さらに大容量のSSDを展示。1.8インチのHDDと同等サイズで64GB、2.5インチのHDDと同等サイズで128GBもの容量を持つ。インタフェースは前者がUltra ATA、後者がシリアルATAとのこと。まだサンプル出荷の段階だが、「2007年2月には製品化できるのではないか」(説明員)という。

 メモリーカードの大容量化も進む。松下電器産業のブースでは、16GBのSDHCメモリーカードが参考出展されていた。2007年後半にも、国内で発売される見込みだ。また米サンディスクは、16GBのコンパクトフラッシュを展示。既に一部顧客への出荷を開始しているという。

 大容量化からは外れるが、エーデータ・テクノロジーのブースで見つけたユニークなSDメモリーカードを最後に紹介したい。SDメモリーカードにディスプレイが付いており、現在の空き容量を一目で確認できる。メモリーカードの空き容量を調べるのにわざわざパソコンに差し込む、などという手間が不要になる。

 このディスプレイには、「双安定性」と呼ばれる性質を持つ液晶が使われている。表示を変化させる際には電力が必要だが、表示するだけなら電力は必要ない。メモリーカードの読み書き時にデバイスからの電力を受けて数値を変化させれば、取り外し後はそのまま表示できる。

 隣には、太陽光発電が可能なUSBメモリーも展示。同じく小さなディスプレイを備えており、空き容量が確認できる。