米Appleは携帯電話「iPhone」を6月に発売開始する計画だが,その名称については大きな問題が立ちはだかっている。それは,iPhoneの商標権を所有しているのが米Cisco Systemsであるということだ。

 Appleがサンフランシスコで開催中の「Macworld」においてiPhoneを披露した米国時間1月9日,Ciscoはコメントを発表している。Ciscoによれば,Appleは過去数年にわたって商標の使用許可を要請しており,最近では両社間で広範な協議も実施したという。「Appleが本日の(iPhoneの)発表にともない,当社からAppleに前夜配布された最終書類に合意し,公式声明を出す意向であると当社は信じている。Appleから合意署名を本日受け取ることを期待している」(Cisco)。

 しかし太平洋標準時間1月9日午後4時の時点では,AppleからCiscoへの連絡は届いていない(米メディア)。

 iPhoneはCiscoの事業部門であるLinksysの登録商標で,Linksysが2000年に米Infogear Technologyを買収した際に取得した。Linksysは2006年12月18日に,iPhoneの名称でIP電話機ファミリを発表している(関連記事)。

[発表資料(Ciscoのコメント)]