写真●三洋電機ブースで「母なる地球の声が聞こえますか?」と三洋が掲げるビジョン「Think GAIA」をアピールする野中ともよ会長
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写真●米Six ApartのMena Trott社長とブログをテーマにした対談も行われた
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 「Sony can not save earth」(ソニーでは地球を救えない)--。1月8日,三洋電機の野中ともよ会長は「2007 International CES」会場内で開いた記者会見で,こう断言した。これは,質疑応答の中で出た「環境へのやさしさを目指す『Think GAIA』は崇高で面白いが,ライバルはもっとエンターテイメント分野を重視している」との意見に対して返答したもの。

 三洋電機はCESの舞台を使って,同社が2005年7月に打ち出した経営ビジョン「Think GAIA」を野中会長自らが米国向けにアピールしている(写真1)。Think GAIAは地球環境に配慮した製品の開発を目指すもので,既に水の使用量を大幅に抑えた洗濯機「AQUA」や,購入直後に使えて充電も可能な電池「eneloop」などを商品化している。

 野中会長は英国の生物物理学者James Lovelock氏のGAIA理論を引用しながら,Think GAIAの概念や,AQUAやeneloopなどの製品コンセプトを説明。「Think GAIAはナイーブで表面的で環境保護主義的に聞こえるかもしれないが,そんなことはなく,実用的なものだ」とも語った。なお,eneloopは今後,北米市場でも本格的に売り出すという。

 記者会見の後は,ブログ・ツールを開発する米Six ApartのMena Trott社長と対談(写真2)。この場では,三洋電機のHD(High Definition)画質に対応する世界最小のビデオカメラ「Xacti」を紹介しながら,Six Apartの新ブログ・サービス「VOX」を使って動画をブログで公開する実演などが行われた。

 ブログが急速に普及する中で,次のターゲット・ユーザーは「母親」であるとするTrott社長に対して,野中会長は「日本でビデオは『父親の道具』だが,Xactiは『母親の視点』で開発したもの。三洋はカスタマー・オリエンテッドではなく,『マミー・オリエンテッド』という言葉を使っている」と応じていた。