CFCA(中国金融認証センター)が2006年12月中旬に発表した中国における銀行のオンラインバンキングサービスについての調査によると、中国国内のオンラインバンクのアカウント数が約4000万に達した。

 北京市、上海市、広東省など10の経済力のある省市の18~50歳のネットユーザーと企業の経理担当者を対象にアンケートを行ったところ、オンラインバンキングサービスを個人で利用している人は、2005年の19.4%から、2006年には33.6%と大幅に増加した。また法人利用でも2005年に10.1%だったのが2006年には30.0%と3倍に増えた。

 大都市在住の月収3000~5000元(約4万5600~7万6000円、1元=15.2円で計算)の所得が高い層が中心的な利用者だ。

 オンラインバンキングサービス利用時に使用されるデジタル証明書について、2005年は6.1%の回答者が知らないと回答したが、2006年にはそれが0.9%まで大幅に減少した。またデジタル証明書を使ったことがない人の37.7%が1年以内にデジタル証明書を使用したいと答えている。安全面を心配する人々が多く、オンラインバンキングについての知識を持つ人は増加しているといえる。

 一方、オンラインバンキングサービスを利用しない人々の61%が、セキュリティの問題を理由にオンラインバンキングのサービスを利用したくないと回答している。

 現在、中国のインターネット利用者は1億2000万人を超えることから、オンラインバンキングが成長する余地は充分にあるといえる。CFCAでは、既に市場が発展するための条件は整っており、数年以内には大幅な伸びが期待できると分析している。