顔写真から顔の3次元画像を生成
顔写真から顔の3次元画像を生成
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 スウェーデンのPolar Roseは,1枚の顔写真から顔の3次元(3D)画像を生成する技術を開発した。Polar Rose創設者兼CTOのJan Erik Solem氏が現地時間12月19日,同社のブログへの投稿で明らかにしたもの。Polar Roseは同技術を,顔写真のインターネット検索サービスに適用する。

 Solem氏によると,複数の顔写真が同一人物のものか確認しようとしても,写真によって光の当たり方や顔の向きが異なるため難しいという。Polar Roseは3D顔画像の生成ソフトウエアを利用することで,撮影条件の差異を排除し,検索精度を高める。

 「(ソフトウエアで生成した)3D画像は推測しただけで,きちんと測って生成したものでないが,顔認識の精度を大幅に高められる」(Solem氏)。

 米メディア(InfoWorld)によると,Polar Roseは2004年11月に設立した企業で,当初は西欧各国の政府とともに警察などに向け顔認識技術を開発していたが,2006年3月に政府向け開発をやめ,技術を一般提供していく方針に切り替えた。さらに,同メディアは,Polar Roseが2007年1月中旬にプレビュー版ソフトウエア「Limelight」をリリースし,2枚の顔写真で写真共有サービス「Flickr」内を検索するサービスを始めると報じている。

 また別のメディア(CNET News.com)によると,Polar Roseは,2007年第1四半期遅くにプラグイン・ソフトウエアの形式で,人物写真検索プログラムのベータ版を利用可能にする予定。プラグインには広告表示機能や商用サイトへのリンク機能があり,Polar Roseは(プラグインを無償提供する代わりに)広告などから収入を得る計画という。

[Solem氏の投稿]