米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のデータベースに不正侵入が発生し,在校生や卒業生,職員の個人情報が漏えいした。UCLAが米国時間12月12日に明らかにしたもの。

 UCLAによると,不正侵入を 発見したのは11月21日。コンピュータ・セキュリティ担当者が即座に社会保障番号への全アクセスを遮断した。ソフトウエアの脆弱性を悪用した不正アクセスは2005年10月から行われていたという。米メディア(InternetNews)によると,約80万人の個人情報が流出した可能性がある。

 同データベースに保存されていたのは,氏名,生年月日,住所,社会保障番号,連絡先。運転免許書番号,クレジットカード番号,銀行口座は含まれていない。現時点で,社会保障番号の一部が流出したことが明らかになっている。

 UCLAはデータベースに保存されていた約80万人に,情報流出の可能性があることを通知したほか,FBIにも捜査を依頼したという。

 「不正侵入されたデータベースは構築し直し,セキュリティを強化した。また大学内のすべてのコンピュータについても,セキュリティ対策を見直している」(UCLA学長代理のNorman Abrams氏)。

 同大学はWebサイトを通じて,身元詐称による詐欺を未然に防ぐ対策を呼びかけている。なお,この件に関してUCLA職員が電話や電子メールなどで個人情報を尋ねることは一切ないとしており,「個人情報の盗難に遭わないように厳重に警戒してほしい」と述べている。

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