米Amazon.comは米国時間12月6日,wikiベースのコミュニティ構築サイトを運営する米Wikiaへの出資を明らかにした。金額については明らかにしていない。企業でWikiaに投資したのはAmazon.comが初めてという。

 Wikiaは今回のシリーズB投資(2回目の投資ラウンド)でAmazon.comのみから資金を調達した。同社が今年初頭に行ったシリーズA投資(1回目の投資ラウンド)では,ベンチャ・キャピタルの米Bessemer Venture Partnersと米Omidyar Network,およびエンジェル投資家のグループから400万ドルの資金を獲得した。

 Wikiaは,オンライン百科事典「Wikipedia」を創始したJimmy Wales氏が2004年11月に立ち上げた。同社サイトでは,インターネット・ユーザーが政治,心理学,iPod,旅行ガイドなど各種トピックに関する情報を投稿,共有,編集できる。45の言語をサポートし,登録ユーザーは3万人を超える。これまで2000トピックに関する40万件以上の記事が掲載されている。

 Amazon.com創設者兼CEO(最高経営責任者)のJeff Bezos氏は「当社は,できるだけ多くの情報を与えることがユーザーに最良の購入体験をもたらすと信じている。ユーザー参加型コンテンツの世界を開いたWikiaのようなサイトの成長をサポートしたい」と語る。

 WikiaのWales氏は,「Amazon.comの支援を得たことで,世界中の新たなコミュニティがより広範なトピックに関して当社サイトを利用してくれるようになるだろう」と述べた。

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