写真1 相互接続試験を実施しているG-PONパビリオン
写真1 相互接続試験を実施しているG-PONパビリオン
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写真2 NECのG-PON用OLT「AM31」
写真2 NECのG-PON用OLT「AM31」
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写真3 NECのG-PON用ONU「ME200」
写真3 NECのG-PON用ONU「ME200」
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 中国・香港で開催中の「ITU TELECOM WORLD 2006」に,通信機器の相互接続試験を実演する一角がある(写真1)。試験の対象は,最大2.4Gビット/秒のFTTH(fiber to the home)サービス向けの技術であるG-PON(gigabit passive optical network)に対応する機器。日本メーカーでは,NEC,日立製作所,富士通が参加している。

 試験では,通信事業者の局側装置(OLT:optical line terminal)とユーザー宅側の装置(ONU:optical network unit)に,それぞれ異なるメーカーを選択。各装置を相互接続し,30Mビット/秒の映像データを伝送できるかや,OLTからONUを制御できるかを検証している。

 例えばNECのOLTは中国の剣橋工業などのONUと,NECのONUは日立,米テラウェイブ・コミュニケーションズなどのOLTと,日立のOLTは韓国のLSケーブルなどのONUと接続している(写真2,写真3)。

 ブースでは,どの装置間の接続でも高品質映像を問題なく伝送できていた。NECによると,会場で問題が発生しないよう,メーカー同士が事前に集まって数日間かけて準備にあたったという。

 G-PONは,ITU-T(国際電気通信連合電器通信標準化部門)で標準化された規格。日本で導入が進むGE-PON(gigabit Ethernet-passive optical network)と似た規格だが,下り約2.4Gビット/秒,上り約1.2Gビット/秒と高速なほか,管理機能もより詳細に盛り込んである。2007年以降に商用サービスが始まる米国などで普及する可能性が高い。

●日経コミュニケーション編集部より ONUとOLTの相互接続の組み合わせに誤りがありました。お詫びして訂正いたします。現在は正しくなっています。2006.12.08,2006.12.11