フランスのAlcatelと米Lucent Technologiesは両社の合併完了を発表した。発表はそれぞれの現地時間11月30日に行い,12月1日には「Alcatel-Lucent」として業務を開始した。両社は「世界最大級の研究開発能力と,無線/有線の両分野において幅広い製品とサービスを持つ企業として出発する」としている。

 両社は今年4月に合併計画を発表していた。それによると,Lucentの株主は,Lucent株1株につきAlcatel株0.1952株を受け取る。新会社の約60%をAlcatelが保有し,約40%を Lucentが保有する。Lucent会長兼CEO(最高経営責任者)Patricia Russo氏が新会社のCEOに就任,Alcatel会長兼CEOのSerge Tchuruk氏は執行権を持たない会長に就任する。

 Alcatel-Lucentは本社をフランスのパリに置く。パリ証券取引所(Euronext Paris)とニューヨーク証券取引所(NYSE)でのティッカー・シンボル(証券コード)は「ALU」。合併後の従業員数は7万9000人で,うち約2万3000人は研究開発に従事する。

 今後3年をかけて,サポート部門の整理統合,サプライ・チェーンおよび調達構造の最適化などを実行し,コスト効率の向上を図る。世界で約9000人規模の社員削減を行う計画という。

 またAlcatel-Lucentは新たなロゴを12月1日に発表した。パープルの円形の中にAとLの文字を流れるようなホワイトの書体であしらった。「世界中がやりとりする手段に変化を起こすことで人々の生活を豊かにするという構想を表した」(両社)

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]