米Microsoftは米国時間11月30日,次期OS「Windows Vista」「2007 Office system」「Exchange Server 2007」の企業向けリリースを全世界で同時発表した。同社がOSとオフィス・スイートを同時リリースするのは,10年以上前の「Windows 95」と「Office 95」以来となる。

 Windows Vistaおよび2007 Office systemは同日よりボリューム・ライセンスを通じた提供を正式に開始。一般向けリリースは2007年1月30日を予定する。米メディアの報道(InfoWorld)によると,Exchange Server 2007については受注を開始するが,RTM(released to manufacturing;製造工程向けリリース)は12月末になる見通しであるという。

 Microsoftによれば,これら製品のベータ版は世界で500万本以上ダウンロードされている。同社CEOのSteve Ballmer氏は,「2007年末には,2億人以上のユーザーがいずれかの製品を使うようになるだろう」と述べる。

 また,100社以上の大手ISVが2007 Office system向けにソリューション開発およびテストを行い,約3000の対応製品が開発の最終段階に入っているという。加えて,米国では10万人以上のパートナ・プロフェッショナルがトレーニングを完了しており,今後8カ月でトレーニング済みの専門家は世界で100万人以上に拡大すると,Microsoftはみている。

 「業界アナリストの推計では,今後1年でこれら新製品がパートナに及ぼす売上影響は2500億ドル規模を超える見通しだ」(Ballmer氏)

 Windows Vistaおよび2007 Office systemで中核となるのはXMLとWebサービス技術への広範なサポート。「企業はオンライン・サービスにアクセスし,社内で所有するアプリケーションとホスト型アプリケーションをうまく組み合わせ,優れた管理,利便性,コスト効率,セキュリティを実現しながら生産性を向上することができる」(Microsoft)

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