米Hewlett-Packard(HP)が米国時間11月29日,データセンター向け冷却システム「HP Dynamic Smart Cooling」を発表した。全世界で2007年第3四半期より利用可能とする。価格は提供開始時に明らかにする。

 Dynamic Smart Coolingは,サーバーなどを搭載するラックに取り付けた温度センサーから室温情報をネットワーク経由でリアルタイムに集め,エアコンの設定を自動調整する。冷却を必要とする部分を見極めて制御するため,データセンターの運用コストを大幅に減らせるという。

 HPでは,「冷却に必要なエネルギー経費を20~45%節約することが可能で,エネルギー経費を増やすことなくデータセンターに機器を追加できる」としている。

 また,HPはDynamic Smart Coolingに対応したデータセンター構築を推進するため,建築業者や装置ベンダー,電源関連企業などを対象とする支援制度「Data Center Solution Builder」を開始する。

 米メディア(InfoWorld)によると,HP技術ソリューション・グループ担当副社長のPaul Perez氏は「エネルギー経費がデータセンター運用コストの40%を占めており,その60~70%はサーバーの冷却に使われている」と述べたという。

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