イスラエルのCheck Point Software Technologiesは現地時間11月20日,データ・セキュリティ技術を手がけるスウェーデンのProtect Dataを公開買付(TOB)により買収する計画を発表した。1株当たり180クローネでTOBを開始する。買収総額は米ドルに換算しておよそ5億8600万ドルになる。

 Protect Dataは,モバイル機器向けの暗号化ソリューションなどを提供するPointsec Mobile Technologiesの親会社。Check Pointは,Protect Dataの買収によってデータ・セキュリティ機能を携帯電話機,ノート・パソコン,PDAといったリモート・アクセス機器に拡張し,企業情報の保護強化を図る。

 Check Pointによれば,Protect Dataの取締役会は買い付けの提案を全会一致で承認しており,同社の最大株主であるMonterro Holdingも支持しているという。今回の買収を成功させるためには,最低90%の株主の承認を得る必要がある。Check Pointは,年内に買収手続きが完了すると見込んでいる。

 Check Pointは2005年10月,侵入防止製品を手がける米Sourcefireを約2億2500万ドルで買収すると発表。Sourcefireの技術は米国防総省(DOD)や米国家安全保障局などに採用されており,他国の企業による買収計画に対して米国の規制当局が懸念を示した。そのため,同社は2006年3月に買収計画を撤回した経験がある。

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