米Borland Softwareは,2006年第3四半期の決算を米国時間11月14日に発表した。売上高は8240万ドルで前年同期から21%の増収となった。GAAPベースの純損失は1220万ドル(1株あたり損失は16セント)となり,前年同期の530万ドル(同7セント)から赤字が拡大した。
GAAPベースの純損失には,株式報酬の280万ドル,減価償却費の230万ドル,リストラ関連経費の540万ドルが含まれる。同期の非GAAPベースの純損失は440万ドル(同6セント)だった。
同期は,アプリケーション・ライフサイクル管理(ALM)分野が好調で,ALM製品とサービスの売上高は前年同期比91%増の5470万ドルを記録。ALMのライセンス売上高は同115%増の2970万ドルだった。
同社は同日,統合開発環境(IDE)を手がけてきた開発ツール部門(DTG)を分離して子会社化する計画も発表した。新会社の名前は「CodeGear」。CodeGearは,「Delphi」「C++Builder」「C♯Builder」を含む「Developer Studio」,「JBuilder」「Turbo」「Interbase」の4つの製品ラインを引き継ぐ。新会社のCEO(最高経営責任者)には,DTGに在籍するBen Smith氏が就任する。同社は2006年2月に,IDE事業部門を売却してALM事業に本腰を入れる計画を発表していた。
Borland Softwareの社長兼CEOのTod Nielsen氏は,「CodeGearの子会社化により,当社は完全にALM市場に注力できるようになった。今後数カ月は,ビジネスの転換とともに,コスト削減,営業利益率の改善に取り組み,2007年には黒字に転換する見込みだ」とコメントしている。
また,同社は新しいCFO(最高財務責任者)として,米Intuitの元幹部であるErik Prusch氏を任命したことを明らかにしている。同氏は,2004年1月にIntuitに入社し,ファイナンス部門の副社長を務めた。それ以前には,バイオメトリック技術の米IdentixのCFOを務めた経歴を持つ。
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