米Adobe Systemsは米国時間11月15日,電子ドキュメントのポリシー管理ソフトウエアの新版「Adobe LiveCycle Policy Server 7.2」を発表した。新版では,従来のPDFファイルに加え,米MicrosoftのWord,Excelおよび仏Dassault SystemesのCATIAファイルの管理が可能となった。PDF,Word,Excelファイルをファイアウオール内外で保護,管理するサービス「Adobe Document Center」も発表した。

 LiveCycle Policy Serverは,ファイアウォール内外を問わず,ドキュメントへのアクセス権限と使用権限を管理する。監査追跡によりドキュメントを監視しながら,保存または配布された場所に関係なく,使用権限を変更あるいは取り消すことができる。グループの情報を集約し,既存の認証ディレクトリを参照してユーザーの証明書を確認する。

 新版では,3次元製品ライフサイクル管理ソリューションであるCATIAのV5ファイルに対応するようになった。このためユーザーは,V5R16形式の設計ドキュメントに対して,ドキュメント・レベルでアクセスと使用を制限できるようになった。部品ごとに異なるポリシーを適用することもできる。

 同日発表したAdobe Document Centerは,Web経由でPDF,Word,Excelドキュメントの保護,管理,追跡を行うサービス。Acrobat 8ソフトウエアでPDFファイルを作成し,ワンクリックで同サービスにアクセスして,Acrobat上でドキュメントのセキュリティを設定できる。WordとExcelでは,プラグインを通じて同じようにセキュリティを設定できる。ファイルをPDFに変換して,Adobe Document Centerから直接セキュリティと制御設定ができる機能の提供も予定しているいう。

 LiveCycle Policy Server 7.2の価格は,1ユーザーあたり100ドルから。同日より利用できる。Adobe Document Centerは,年末まで無料で試用できる。2007年初めに英語版の提供を開始し,それ以降に他言語版の提供も予定している。半年間の特別価格を適用した場合,料金はユーザー1人あたり月額19.99ドル,年額199ドルとなる。正規の料金は後日発表される。

発表資料(1)
発表資料(2)