米Microsoftは,ソフトウエアおよびハードウエアの相互運用性(インターオペラビリティ)の向上を目指す団体「Interop Vendor Alliance」を結成した。同社がスペインのバルセロナで開催中の「TechEd: IT Forum 2006」において,現地時間11月14日に発表したもの。

 創設メンバーはMicrosoftのほか,米AMD,米BEA Systems,フランスのBusiness Objects,米CA,米Citrix Systems, NECの北米事業NEC Corporation of America,米Network Appliance,米Novell,ドイツのSOFTWARE AG,米SugarCRM,米Sun Microsystems,米XenSourceなど。

 Microsoftは「顧客にとって相互運用性はセキュリティや信頼性と同様に重要だ。当社はパートナや競合社とも積極的に協力し,顧客のROI(投資回収率)向上と,各種システム統合に関するコストおよびリスクの削減を支援する」と述べている。

 Interop Vendor Allianceのメンバー企業は,顧客のフィードバックを取り入れ,技術的協業を強化すべき共通の問題に取り組む。関連する技術情報をメンバー間で共有し,Microsoftシステムと自社製品との相互運用性向上を図る。技術ミーティングなども開催する。

 また,顧客と協力してシナリオ・ベースの相互運用性テストを実施する。システム管理,仮想化,ID管理,データ統合,ストレージ管理,ポータル統合などに焦点を当てる。

 テスト結果から導き出したベスト・プラクティス・ガイドなどは,同アライアンスのWebサイトで公開する。メンバー企業は,自社ソリューションの解説,ホワイト・ペーパー,事例なども同サイトに掲載できる。

 なおMicrosoftは,「同アライアンスは既存の標準化団体に取って代わろうとするものではなく,相互運用性に関する問題を確認し,それを克服するための手段を推奨することが目的」と説明している(米メディア)。

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