GPLの勝利を喜ぶ“Javaの父”James Gosling氏のBlog
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Jonathan Schwartzの発表を予告するSunのトップページ
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 米Sun MicrosystemsはJavaの実行環境SE(Standard Edition),ME(Micro Edition),EE(Enterprise Edition)をGNU general Public Licence v2のもとでオープンソース化する。“Javaの父”James Gosling氏やJava SE Chief EngineerのMark Reinhold氏らがSunのBlogで明らかにしている。13日の午前9時半(日本時間14日午前2時30分)にSunのCEOであるJonathan Schwartz氏らによる正式発表が行われる。

 Reinhold氏は同氏のBlogで「SunはすべてのJavaスタック―-ME, SE, そして EE--をオープンソース化する」と解説している。まず,JDKの2つのキー・コンポーネント,すなわちJavaコンパイラ(javac)とHotSpotバーチャル・マシンをオープンソース化する。残りのコンポーネントも2007年の前半に続いてオープンソース化する。

 Sunは,java.net上にJavaのオープンソース・コミュニティとしてOpenJDK プロジェクトを作成する。このプロジェクトは新しい OpenJDKコミュニティの一部となるという。「現在,Sun内部の技術者が外部の貢献者の代理としてコードにアクセスしているが,長期的にはSun外部にもコミッタ(ソースコード変更権限を持つ貢献者)を持ちたいと考えている」(Reinhold氏)。

 ライセンスとしてGPLを選択したことについて,“Javaの父”James Gosling氏は同氏のBlogで,「長い議論と分析の末,JavaをGPLで公開することに合意できたことを,本当に嬉しく思う」とコメントしている。Reinhold氏は「ライセンスの選択--これらは多くの驚きをもって迎えられた--は大きな跳躍である」とコメントしている。SunはSolarisを独自のライセンスCommon Development and Distribution License(CDDL)でオープンソース化しているが,Linuxなども採用しているGPLをJavaのオープンソース・ライセンスとして選択したことは,よりオープン化を徹底させる姿勢を印象付けることになると思われる。

 現在,Sunは同社のトップ・ページに「Jonathan SchwartzとRich Greenから新しいニュースがあります。11月13日の午前9時30分,SunのSanta Clara CampusからWebCastで中継します」という予告を掲載している。