英国で上場しているオンライン・ギャンブル・サイト運営のBETonSPORTSは,米司法省(DOJ)が下した米国における業務の永久的差止命令に応じることで合意した。DOJが米国時間11月9日に明らかにしたもの。DOJは7月,同社に対し仮の差し止め命令を申し渡していた。

 米連邦地方裁判所によると,BETonSPORTSは米国で違法にギャンブル事業を展開し,オンラインや通話無料の電話を通じてスポーツ賭博を提供した。掛け金は2002年に11億451万9000ドル,2003年に12億3845万9000ドル,2004年に12億5232万8000ドルにのぼり,そのうち98%は,同社が「合法である」と見せかけた手段を使って米国民が投じたものだという。米国ではインターネットおよび電話を介したギャンブルを法律で禁止している。

 なお,BETonSPORTSが同社サイト「BETonSPORTS.com」のトップ・ページに掲載した声明によると,同社は永久的差止命令に従い,コスタリカとアンチグアバーブーダの拠点を閉鎖する。ただし,「当社はDOJのいずれの主張も認めていない」としている。

 ちなみに米メディアの報道(NYTimes.com)によると,連邦地裁は今年の夏,BETonSPORTSの従業員数人を提訴しており,そのうち元CEOは22件の罪状でいまだ拘束されている。

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