米NVIDIAは米国時間11月8日,GPU(グラフィックス処理ユニット)上で演算処理を行う新しいアーキテクチャ「NVIDIA CUDA(Compute Unified Device Architecture)」とGPU向けCコンパイラ開発環境を発表した。

 CUDA技術によるGPUコンピューティングは,数百のオンチップ・プロセッサ・コアが連携して同時に数値計算を行う新しいコンピューティング手法。演算上の複雑な問題を従来型のアプローチと比べて最大100倍の速度で解決できるという。

 同社は同日,CUDAを補完するGPU向けのCコンパイラ開発環境を発表した。この開発環境は,開発者に製品設計,データ分析,技術計算,ゲームの物理演算といった大量の演算を行うアプリケーションにおける新しい問題の解決に必要なツールを提供する。

 同社が発表した新しいグラフィック・カード「GeForce 8800」はCUDAを採用している。同アーキテクチャは,今後発表する「NVIDIA Quadro Professional Graphics」ソリューションにも導入される。

 CUDA対応のGPUは,並列データ・キャッシュを利用して,最大128基の1.35GHzプロセッサ・コアを連携させることができる。CUDA技術により,詳細でデータ量の多い処理にはGPUを使用し,データ管理などの処理タスクにはマルチコアCPUというように使い分けられるという。