米MicrosoftとフランスVivendiの子会社Universal Music Group(UMG)は米国時間11月9日に,オンライン音楽販売に関して提携を結んだことを明らかにした。Microsoftは同社のiPod対抗ブランド「Zune」向けに配信する音楽についてUMGに著作権料を支払うほか,Zuneデバイスの売上高の一部をUMGに分配する。

 米メディアの報道(NYTimes.com)によると,分配額はデバイス1台あたり1ドルという。

 Zuneブランドの携帯型プレーヤは11月14日にリリースする予定で,希望小売価格は249.99ドル。デバイス投入にあわせて,Zuneサイトにオンライン・コンテンツ販売サービス「Zune Marketplace」を開設する(関連記事)。1曲単位での購入が可能なほか,月額14.99ドルで好きなだけコンテンツをダウンロードできる会員制度「Zune Pass」も用意する。

 Zune Marketplaceでは,UMGの独占ライブラリを含め,さまざまな大手レコード会社や独立系レーベルのコンテンツを提供するという。

 UMG会長兼CEOのDoug Morris氏は今回の提携について,「消費者は素晴らしい体験を,レコード会社とアーティストは正当な報酬を得られるという,双方が恩恵を受ける状況が実現できることを示すものだ」と述べた。

 Microsoftエンターテインメントおよびデバイス部門コーポレート・バイス・プレジデントのBryan Lee氏は,「音楽業界が転換期にある中で,Zuneは率先してアーティストをサポートし,オンライン・エンターテインメントにおける可能性の実現を目指す」と語った。また「音楽ファンは,Zuneデバイスを購入したとき,お気に入りのアーティストを支援していることを実感するだろう」と付け加えた。

 Microsoftは同様の提携を他のレコード会社やアーティストにも提示する計画である。

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