英Sophosは現地時間11月8日,「第三次世界大戦が始まった」や「米国とロシアの大統領が死亡した」といった偽情報が書かれたウイルス添付メールが出回っているとして注意を呼びかけた。偽情報の続きが書かれているとする添付ファイルを開くと,攻撃者にパソコンを乗っ取られる恐れなどがある。

 ウイルス添付メールの件名は,「White house news!」や「Incredible news!」など。本文には,「第三次世界大戦が始まった。続きは(添付)ファイルを読め」「ロシアで核戦争!続きは(添付)ファイルを読め」「大統領が死亡した。添付ファイルを読め」――といった内容が英語で記載されている。

 添付されているのは実行形式ファイルで,同社が「W32/Dref-N」と名づけたウイルス(ワーム)。ファイル名はメールによって異なり,「truth.exe」「last.exe」「lasest news.exe」「ever.exe」「war.exe」などのうちのいずれか。ファイルを開くと(実行すると)Dref-Nが動き出し,同様のメールを別のユーザーに送信する。

 同時に,Windowsファイアウオールを無効にするとともに,攻撃者がそのパソコンにアクセスできるようにバックドアを開く。別のウイルス(悪質なプログラム)をダウンロードして実行する“機能”なども備える。

 ショッキングな偽情報を記載して,添付ファイルを実行させたり,攻撃サイトへ誘導したりしようとするメールは後を絶たない(関連記事1:「大統領,死す!速報はこちら」,関連記事2:「オーストラリア最大の銀行が倒産?」)。現在では攻撃者の常套手段の一つになっている。だまされないよう注意したい。

 Sophosでは,今回のようにショッキングなニュースがメールで送られてきたら,テレビや“お気に入り”のニュース・サイトで真偽を確かめるようアドバイスしている。ニュースがショッキングであればあるほど,罠である可能性が高い。添付ファイルやメール中のリンクをクリックしてはいけない。

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