米NTPは,米Palmが同社の特許を侵害しているとして米バージニア州東部地区連邦地方裁判所に提訴した。同社が米国時間11月6日に明らかにしたもの。同社は,Palmの製品,サービス,システムおよびプロセスがNTPの特許を侵害していると主張。Palmによる今後の直接および間接的な特許侵害を阻止するために,差し止めによる救済とこれまでの侵害行為による損害の賠償を求めている。

 NTPが問題としている特許は,おもに無線接続経由で電子メールをやりとりする通信手法に関係するもの。Palmによる特許侵害に該当する製品の製造,使用,販売,米国への輸入を問題としている。

 NTP共同設立者のDonald E. Stout氏は,「NTPは,双方にとって時間と費用のかかる訴訟を回避する方向でPalmとの問題解決を何度も試みた。しかし,Palmは違法に当社の特許を侵害し続けている。当社の知的財産を保護する最後の手段として提訴するに至った」とコメントしている。

 NTPは2001年,カナダのResearch In Motion(RIM)に対しても特許侵害訴訟を起こしている。RIMのBlackBerryデバイスとソフトウエアが同社の特許を侵害していると主張し,両社は2006年3月に和解に達した。RIMは和解金として6億1250万ドルをNTPに支払い,NTPはRIMに特許をライセンス供与することで決着した。

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