米Sybaseの子会社である米iAnywhere Solutionsは米国時間10月31日,企業向けモバイル・ソフトウエア・プラットフォーム「Information Anywhere Suite」の中核となる2つの製品,「Afaria」と「OneBridge」のアップデートを発表した。両製品のアップデートは,モバイル機器における電子メールとデータ伝送のセキュリティ強化を目的としている。

 Afariaは,デバイス,アプリケーション,通信を一元的に管理する機能を提供する。新版のAfaria 5.5は,無線デバイス向けの管理機能とセキュリティ機能を強化した。新しいSecurity Manager for Windowsにより,管理コンソールからディスク全体を暗号化できるようになった。また,Security Managerのアップデートにより,Windows MobileとPalmプラットフォーム上でFIPS 140-2準拠の暗号化モジュールを使用するようになった。そのほかにも,リモートからWindows Mobile搭載デバイスを制御する機能を追加し,パッチ・マネージャの機能も拡張している。

 OneBridgeは,モバイル環境から社内の電子メールなどのアプリケーションにセキュアなアクセスを提供するもの。新版は,セキュリティ,管理機能,電子メール機能を強化している。Symbian 9のサポートが追加され,130を超えるモバイル機器に対応するようになった。AfariaのSecurity Managerと相互運用性があるため,モバイル機器を完全に暗号化した状態でもサーバーからのプッシュ型の通知を受信できるという。そのため,機器の接続状態に関係なくデータを保護できるとしている。

 iAnywhereのエンジニアリング部門担当副社長のJoe Owen氏は,「OneBridgeは,Afariaの暗号化と復号化機能に加えて,デバイス側とサーバー側のセキュリティ機能を利用できるようになったため,これまで以上に安全になった」とコメントしている。

 Afaria 5.5とOneBridge 5.5は,2006年第4四半期中に提供が開始される予定。価格は明らかにされていない。

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