米EMCの事業部門であるRSA Securityが米国時間10月24日,電話の会話でユーザーを認証するテレフォン・バンキング・サービス向け認証システム「RSA Adaptive Authentication for Phone」の提供を開始した。RSA Securityは,銀行などが消費者向けサービスで同システムの利用を開始するのは2007年第1四半期と見込んでいる。

 RSA Adaptive Authentication for Phoneは,RSA SecurityのWeb向け認証システム「RSA Adaptive Authentication for Web」をベースに,米Vocent Solutionsの声紋分析技術と米Nuance Communicationsの音声認識技術を組み合わせている。なおVocent Solutionsは,米PassMark Securityが2005年に買収し,RSA SecurityがそのPassMark Securityを2006年に買収した。そのため,Vocent Solutionsの声紋分析技術は現在,RSA Securityが所有している。

 RSA Adaptive Authentication for Phoneは,電話番号や話者の声紋や振る舞いなど複数の条件に基づいて認証する多因子認証システムである。解析結果から危険度を算出し,危険度が低い場合はテレフォン・バンキングなどの処理をそのまま進める。危険度が高い場合は,あらかじめ決めておいた秘密の質問をユーザーに投げかけるなど,さらに確実なユーザー認証を行う。

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