米In-Statは米国時間10月11日,第3世代(3G)携帯電話とモバイル・マルチメディアについての調査結果を発表した。これまで数年間,ビデオ機能が3G携帯電話のキラー・アプリケーションになると予想されてきた。だが調査結果から,携帯電話ユーザーはビデオよりも地図とナビゲーション・サービスに興味を持っていることが明らかになった。調査対象は1000人を超える北米の携帯電話ユーザー。

 同社は,3G携帯市場のシェア拡大を狙う通信事業者は,これら地図とナビゲーション・サービスを利用できる端末を増やす必要があると指摘している。

 同社アナリストのDavid Chamberlain氏は,「顧客が本当に望んでいるアプリケーションを提供するために,GPS(全地球測位システム)またはアシスト型GPS(A-GPS)に対応する携帯電話機の種類を現在よりも増やすことが,3G通信事業者にとって重要なステップになる」という。

 同氏はさらに,顧客ニーズに合った製品を提供するうえで,1990年代から残っている技術が障害となっていると指摘。しかし,通信事業者と携帯電話機ベンダーは,3G携帯ユーザーのニーズに合わせた製品の提供を増やしつつあるという。

 このほか,調査により,現在3G携帯を利用しているユーザーは,3Gサービスに対して非常に熱心だが,3G非対応の携帯電話ユーザーは有料のアプリケーションに対して不満を感じていることが分かった。回答者の3Gに対する認識はそれほど強くなく,半数以上は自分の通信事業者が3Gサービスを提供しているかどうかを知らなかった。また,およそ半数近くの回答者が,3Gサービスを利用するために通信事業者を乗り換えてもいいと考えていることが明らかになった。

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