米Googleは米国時間10月9日,同社が米YouTubeを買収することで合意に達したと発表した。買収総額は16億5000万ドル。取引は株式交換方式で行われ,2006年第4四半期に完了する見込み。

 Googleは,YouTubeを買収することで,「ビデオの公開,視聴および共有に関心の高いユーザーに,より広範で優れた体験をもたらすことに注力する。プロのコンテンツ所有者には,膨大な新規視聴者に作品を披露できる機会を提供する」。

 取引完了後もYouTubeは独立したブランドを維持し,Googleのビデオ事業を補完する。引き続きカリフォルニア州サンブルーノに拠点を置き,従業員もそのまま雇用する。

 またGoogleは,音楽ビデオの無償配信に関して,ドイツBertelsmannとソニーの合弁会社であるSony BMG Music Entertainment(Sony BMG)および米Warner Music Groupと提携を結んだことを同日明らかにした。

 今月より,両社が所有する音楽ビデオ・コンテンツを,ビデオ検索サービス「Google Video」で広告付きストリーミング配信する。広告収入は,各社とGoogleで分配する。

 さらに数カ月以内に,Googleの広告サービス「AdSense」のパートナ・サイトを通じて,ユーザーがSony BMGまたはWarnerのビデオ・コンテンツを合法的に使用できるようにする。

 なお,YouTubeも,Sony BMGのほか,フランスVivendiの子会社Universal Music Group(UMG)および米CBSとビデオ・コンテンツ配信に関する同様の提携を結んだことを,同日発表した。CBSとは,YouTubeサイト上で著作権侵害にあたるコンテンツの投稿を特定および削除する仕組みのテストについても協力体制を敷く。

発表資料(Googleのプレス・リリース1)
発表資料(Googleのプレス・リリース2)
発表資料(Googleのプレス・リリース3)
発表資料(YouTubeのプレス・リリース1)
発表資料(YouTubeのプレス・リリース2)
発表資料(YouTubeのプレス・リリース3)