米In-Statは米国時間10月4日に,無線LANセキュリティに関する調査結果を発表した。それによると,無線LANのセキュリティに関連する基準がいろいろ成立しているが,実際に強力なセキュリティを導入している事例は少ないという。しかしこの状況はまもなく変化し,多くの企業が今後数年にわたって無線LANセキュリティに注力すると,同社は予測する。

 同社は,無線LANセキュリティ市場が成長する上でカギとなる2つの分野を挙げる。携帯型デバイス向けのセキュリティと,企業内のネットワークおよび資産を保護するセキュリティである。両市場を合わせた規模は,2010年に44億ドルに達する見込みである。

 「無線LAN導入を会議室やロビーなどの限られたエリアから拡大するには,セキュリティのさまざまな仕組みを実装する必要がある。企業向けセキュリティの売上高の大半を生み出すのは,携帯型デバイスに格納および伝送されるデータを保護し,暗号化機能を集中管理するソリューションだ」(同社アナリストのVictoria Fodale氏)

 ちなみに同社が最近実施した調査では,回答者の70%以上が社内に無線LANを設置していた。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・2010年までに,4億6000万台近い無線機能付きクライアント・デバイスが企業向けに出荷される。

・2010年には,企業で所有するクライアント・デバイスのうち,Wi-Fi対応モバイル・パソコンおよびWi-Fi対応携帯電話が94.9%を占める。

[発表資料へ]