米誌「CIO Magazine」は米国時間10月2日,2006年第3四半期に実施した企業のIT予算に関する調査結果を発表した。それによると,IT予算は過去12カ月で平均5.0%増加したが,前期における成長率(6.9%)と比べ縮小した。また,今後12カ月の見通しは6.5%増だが,前期調査時の6.9%増を下回る。

 調査ではIT支出を8分野に分けて尋ねているが,全分野平均の今後12カ月の支出について「増やす予定」の企業は39.7%(前期の調査では43.1%)。分野別では,「ストレージ・システム」の予算拡大を考えている企業は48.1%で最も多かった(同46.1%)。次いで「コンピュータ・ハードウエア」が46.1%(同48.1%),「セキュリティ・ソフトウエア」が46.1%(同55.2%)だった。

 「2006年末に向かうにつれ,IT支出は引き締め傾向が続くだろう。企業経営者らが2007年の経済成長の減速を懸念している可能性がある」と米Oak Associatesの最高投資戦略担当,Ed Yardeni氏は分析する。

 またIT分野の人材について,「十分に確保できる」と回答した企業は6.2%(前期の調査では6.0%)。「確保可能」は59.0%(同64.3%),「確保が困難」は31.3%(同25.8%)。

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