米VMwareは米国時間10月2日,仮想環境を変換するツールの新版「VMware Converter 3」を発表した。同ツールは,物理的な環境を仮想環境へ(P2V),または仮想環境を別の仮想環境へ(V2V)変換する機能,バックアップ・イメージを仮想マシンに変換する機能を提供する。

 新版では,ダウンタイムなしで物理マシンから仮想マシンへの変換が可能になった。また,リモートからクローンを作成できるようになっている。

 同ツールは,VMwareの仮想マシンに変換するプロセスの簡素化を狙い,これまで同社が物理環境を仮想環境に移行するためのツールとして提供してきた「P2V Assistant」と「Virtual Machine Importer」を統合している。Windows NT 4.0(SP4以降)/2000/XP/2003(64ビット版を含む)が稼働する物理マシンから仮想マシンを作成できる。また,SymantecのBackup Exec System Recoveryといったサードパーティのフォーマットからの変換にも対応する。

 VMware Converter 3は現在ベータ・テスト段階であり,今後6カ月以内に無償で提供が開始される予定。VirtualCenter Management Serverのサポートとサブスクリプション契約者は,追加料金なしで同ツールのエンタープライズ版を利用できる。

 同社は同日,サーバー向け仮想マシン・ソフトウエアの最新版「VMware ESX Server 3.0.1」と複数サーバーの資源を一元管理する「VMware VirtualCenter 2.0.1」も発表した。いずれも,64ビットOSに対応する。両製品は,今週中に同社Webサイトからダウンロード可能となる。

 また,同社は,仮想マシンに割り当てるハードウエア資源を一元管理するためスイート製品「VMware Infrastructure 3」でドイツ語と日本語のサポートを開始することも明らかにしている。ドイツ語と日本語対応版の提供は10月末の予定である。

発表資料(1)
発表資料(2)

  【修正履歴】記事初出時にVMware Converter 3の提供開始時期を「11月」としていましたが,正しくは「今後6カ月以内」です。お詫びして訂正いたします。(2006年10月7日)