中国のLenovo Group(聯想集団)と米IBMは米国消費者製品安全委員会(CPSC)と協力し,ノート・パソコン「ThinkPad」用バッテリの自主回収を行う。CPSCが米国時間9月28日に明らかにした。過熱および発火の危険性があるという。
問題のバッテリは,ソニー製の充電式リチウムイオン電池を使用。2005年2月~2006年9月に,LenovoとIBMのWebサイトや直販チャネル,および認定販売店を通じて販売したThinkPadの「T Series(T43,T43p,T60)」「R Series(R51e,R52,R60,R60e)」「X Series(X60,X60s)」に搭載されている。単体でも販売された。対象個数は世界中で約52万6000個(米国で約16万8500個,海外で約35万7500個)にのぼる。
対象となるバッテリの製造部品番号および保守部品番号は以下の通り。
ASM P/N FRU P/N 92P1072 92P1073 92P1088 92P1089 92P1142 92P1141 92P1170 92P1169または93P5028 92P1174 92P1173または93P5030
CPSCによれば,Lenovoはバッテリ過熱を原因とした発火によるノート・パソコン損傷の報告を1件受けているという。空港のターミナルで乗客がノート・パソコンを持って搭乗したところ,煙と火花が発生した(関連記事)。
CPSCは,対象のバッテリを使っているユーザーに対し,直ちに使用を中止するよう呼びかけている。バッテリの無償交換に関する情報は,LenovoのWebサイトで確認できる。
ちなみにソニー製バッテリについては,米DellとApple Computerも自主回収を実施している(関連記事1,関連記事2)。
なおソニーは,同バッテリの自主交換プログラムを世界で実施することを決定。CPSCと話し合い,詳細を近日中に発表するとしている。
[発表資料(CPSCのプレス・リリース)]
[発表資料(ソニーのプレス・リリース)]