米Yahoo!は米国時間9月27日,デジタル時代の家族について調査した結果を発表した。各種技術やメディアによって複数のアクティビティを同時進行できるようになったため,1日により多くの用事をこなすようになっているという。米国の家族の場合,睡眠時間を含めると,1日24時間の中で合計43時間分以上ものアクティビティを詰め込んでいる。

 調査は,2006年7~8月にかけて,アジア,欧州,オーストラリア,北米の16カ国で18才以上の成人4783人を対象に実施したもの。

 技術やメディアを使ったアクティビティと,一般的なアクティビティに費やす1日の平均時間を尋ねたところ,米国ではネット・サーフィンに費やす時間が3.6時間,テレビ視聴が2.5時間,電子メールが1.2時間だった。また,家族とともに過ごすのは4.5時間,仕事は6.2時間,友人と過ごすのが1.5時間である。

 世界の平均的な家族が所有するハイテク機器の数は11にのぼり,情報過多を懸念する声がある一方で,家族間のコミュニケーションに役立っていることが分かった。例えば,家族同士で連絡を取るのにテクノロジが役立っているという回答者は70%,子供と連絡を取るために携帯電話を使用している親は29%,子供との関係を改善するためにインスタント・メッセージングが役立ったという親は25%だった。
 
 メディアの使用率が最も高いのは米国である。しかし,そのために子供が外で遊んだりスポーツをする時間が減ったと考える親は31%で,台湾,韓国,インドの41%,中国の63%を下回った。

 また調査から,技術やメディアによって伝統的な家族観が崩壊しているわけではないことが分かった。子供がいる家族の73%は,「毎日家族でそろって食事をすることが重要」だと回答している。また,「家族と過ごす時間を楽しんでいる」人は80%にのぼり,既婚で子供がいる場合はその数が90%に達している。

 「現代の家族はその家族構成にかかわらず,一緒に食事をするといった,昔ながらの価値観を大切にしていることが分かった。人々は多忙を極める日常生活において,家族中心のライフスタイルを送るためにテクノロジを活用しているようだ」(Yahoo!チーフ販売オフィサのWenda Harris Millard氏)。

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