米Googleは米国時間9月26日,米Intelが主催する「Intel Developer Forum(IDF)」において,パソコン電源の電力効率を高める規格の策定が必要だとする考えを明らかにした。低コストで電力の高効率化を達成するために,同社は,Intelやそのほかのベンダーと話し合いを始めているという。同日,同社はコンピュータの電力使用について述べた白書を発表した。

 パソコンやサーバーなど,すべてのコンピュータは,コンセントから得たAC(交流)をDC(直流)に変換している。白書によれば,変換の過程で,入力電力の30~45%が熱として浪費されているという。Googleは,電力効率を高めるための取り組みを通じて,同社がデータセンターで稼働しているサーバーの浪費電力を10%にまで抑えることができたと発表している。

 同社の試算によれば,電力効率を高める新しい規格をパソコン1億台に導入した場合,1日に平均8時間稼働すれば3年間で400億キロワット時の節約につながる。カリフォルニア州の電気料金に換算すると50億ドル以上の節約になるとしている。

 また,同社は白書の中でパソコンにおける複数の異なる電圧の電力供給を12ボルトにするように提案した。電圧の変換はマザーボード上で行われるが,電力供給の設計が簡単になるため,全体的な効率を高められるとしている。

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