ソニーの電子ブック端末「Sony Reader」は約350ドル
ソニーの電子ブック端末「Sony Reader」は約350ドル
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おおむね、実際の書籍より20%程度安く書籍データを購入できる
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 米ソニーは米国時間の2006年9月26日、電子ブック端末「Sony Reader」(型番PRS-500)を発表した。電子ブック端末は、インターネット経由でダウンロードした書籍データを、搭載するディスプレイに表示して閲覧するための装置。ボタンを押してページをめくるなど、通常の書籍に近い操作感を取り込んでいる。Sony Readerは、2004年に国内で発売した「LIBRIe(リブリエ)」の後継といえる第2世代の製品。2006年初春に開かれた米国の展示会「International CES」に参考出品されていた。6型の白黒ディスプレイを備え、価格は約350ドル。10月末にも発売する予定だ。

 Sony Reader向けの書籍データは、パソコン上の専用ソフトから書籍データ販売サイト「CONNECT eBook store」へアクセスして購入、ダウンロードする。ダウンロードしたデータを、USB経由でSony Readerへ転送する仕組みだ。現行のリブリエでは、書籍データは2カ月で消えてしまうレンタル方式だが、新機種では買い取り方式になる。

 CONNECT eBook storeには7社以上の出版社が書籍データを提供しており、今後さらに提供元は増える予定。現時点の品揃えは約1万本。例えば「The Devil Wears Prada」は9.95ドル(書籍は13.95ドル)、「The Da Vinci Code」は6.99ドル(書籍は7.99ドル)となっており、書籍より価格が約20%程度安くなっているものが多い。書籍以外にも著名ブログやニュースサイトのデータをSony Readerで読み込み可能なRSS形式に変換したデータも提供する予定。こちらは無料ダウンロードが可能。

 Sony Readerは、テキスト形式やPDF形式、Word形式の文書ファイルを表示したり、JPEG形式やGIF形式などの画像ファイルを表示する機能も備える。MP3ファイルの保存にも対応しており、ヘッドホンを接続すれば音楽再生も可能。大きさは幅123.6×高さ175.6×奥行き13.8mmで、重さは250g。バッテリー駆動能力は、4時間の充電で7万5000ページを表示できるレベルである。

 電子ブック端末は2004年に登場して以来、しばらくモデルチェンジがなかったが、26日には松下電器産業も「ΣBook (シグマブック)」の後継機種を国内で発表している(発表資料 )。こちらは5.6型のカラー液晶ディスプレイを備える。同社は、書籍データ販売サイトの強化にも乗り出す意向である。