米国時間9月22日付けのLinuxカーネル開発関連のメーリングリストによると,Linuxカーネルの開発に影響力のあるプログラマの大半は,ソフトウエア・ライセンスGeneral Public License(GPL)の新版「GPL Version 3(GPLv3)」に批判的だという。

 同メーリングリストが29人のプログラマに,GPLv3を-3から+3までの7段階で評価してもらったところ,平均ポイントは-2.0だった。また,1人を除く全員が「GPLv3は現行のGPL Version 2(GPLv2)より劣っている」と回答した。

 ちなみに最も高い評価は,「積極的に可/不可を評価できない」をあらわす0だった。また,Linuxカーネルの創始者であるLinus Torvalds氏による評価は-2.5,カーネル開発の第一人者Alan Cox氏による評価は-2.0だった。

 米メディア(InternetNews)によると,プログラマはDRM(デジタル著作権管理)と特許ライセンスに関する項目が,オープンソース・ソフトウエアの自由な利用や革新を妨げるものとして懸念している。

 なお,Linux生みの親であるLinus Torvalds氏は同メーリングリストで「GPLv2は確かに古いライセンスだが,その有用性は時間をかけて証明されている。根本的に優れたライセンスであるため,変更の必要を感じない」と述べているという。

[Linuxカーネル開発関連のメーリングリスト]